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2009年4月30日 (木)

クサレ縁

昨晩のうちに長崎から福岡へ移動。今日は小倉へ行ったり、佐賀へ行ったり。九州で漫才のお仕事。ようやく我が家に帰り一息、気がつけば4月の最終日。『Dr.インクの星空キネマ』の出版でバタバタと始まった今年も、明日からはもう5月に入る。そして『ダイヤル38』で目が回る。

当日券というのを残しておく理由が今一つ分からずにいますが(こういう書き方をすると怒っているようにとられかねませんが、そうではなく、ただ単純に分からないだけ)、とにかく若干ではありますが当日券というのがあるらしいです。「全公演が終われば気持ちを書きます」とは以前も書きましたが、今回の舞台には色々と思いが詰まっておりまして、一つの節目にはなるのでしょう。

『ドーナツ博士とGO!GO!ピクニック』なんかは最たる例で、脚本を執筆中にキャラクターがボクの意思とは関係なく一人でに走り出してしまって、おかげ様でかなりの産物があったり……それはお話を作る時によく起きる現象ですが、今回はそれが一切ない。終わりも全て決まった状態で書き始めているからです。一度そのキャラクターの暴走を無くしてみようと思ったのです。もしかしたら「1人芝居」というのもその原因の一つかもしれないけれど。

お客さんがどう受け取ってくれるか、今回は特にその反応が楽しみな舞台。明日にでも初日を迎えたい気持ち。はやく迎えたい。今回の舞台の最後のお話、『ダイヤル38』は一つも笑い声が起こらないとは思うが、自分の中では十分なコメディー。前は小林さんに話し、今日はロザンの菅さんに話した。「これはコメディーだ」という判子を押していただき背中を押される。早くやりたい。そう、今夜は菅さんと呑んだ。なかなかヘトヘトの状態であったが、羽田に着くと菅さんから着信があり、こんなったら話は別。六本木へ飛ぶ。本当に楽しい話をたくさん聞かせていただいた。この人とは一年目の頃からずっと同じ調子。幸せな時間だった。

それにしても、梶原が肺炎だった為、少しの間遠のいていた漫才を今日は久しぶりにやった。やっぱり梶原とやる漫才は楽しかった。10年目の今日もこう思える、だから梶原とコンビを組んだのだ。

2009年4月29日 (水)

『第36回 西野亮廣独演会in長崎』を終えて

糞ダルマに叩き起され、信じられない朝が来る。昨晩はライブハウス横の呑み屋で呑んだ。

そのせいか、その店には『第35回 西野亮廣独演会in静岡』を観に来てくれた男女グループもいて、後半戦は「一緒に呑もう!」とふっかける酔っ払いのボク。会話途中、女子の胸の谷間に何度か目がいってしまい、自分のスケベぶりに死にたくなる。そんなこんなで楽しい深酒。軽い頭痛に襲われる朝。浜松から乗った新幹線は帰り道ではない、行き道。今日は『第36回 西野亮廣独演会in長崎』だ。

連日の単独ライブは体力的にも精神力にも、そして緊張感を維持するのもなかなかのもので、それを思うと『ダイヤル38』の4日連続にゾッとなる。体力は踏ん張るとしても、本当に声は最後まで大丈夫なのだろうか?5月6日を無事に迎えたい。

タクシーに乗り浜松駅へ。浜松駅から新幹線で品川駅へ。そしてタクシーに乗り羽田空港。飛行機で長崎に飛び、そこからタクシーで会場に着く。道中、富士山を2度見る。やっぱりおかしい。浜松から長崎の移動はあまりにも乱暴だ。その間、糞ダルマと二人。薄ら笑い糞面を見るたび、何度も突き落としてやろうと思う。女の子とくっつきたい。

いつもはライブハウスのような場所が多い独演会だが、今日はホール。すでに設営されていたのにもかかわらず、ボクのワガママでその形を変えてもらう開演前に大改造。嫌な顔ひとつ見せず動いてくれるスタッフさん、感謝感謝。こりゃウケないとね。

場所の関係もあるのだろう、ご年配のお客様の姿もチラホラと。毎度、蓋を開けるまで客層がまったく読めない。だから面白い。糞ダルマによるゴミ前説で場を荒してもらった後に、飛びだしていく。そこから2時間。本番前に何度もチェックをしたからマイクの返りもバッチリ。とても気持ち良く喋らせてもらえた。

次に長崎に来るのはいつになるのだろう?できるならば毎週でも来て、「前回より今回の方が好きだった」とか、お客さんとそういった会話をしたい。ボクの身体は一つで、そこにどうしようもない壁がある。そんな壁なんか軽々飛び越えてしまう、作品というものに惹かれるのもそれが理由。

言っていてもしかたがないから、また明日から細かく回るしかない。せめて、できるだけの事はしようと思う。

長崎の皆さん、ありがとう。皆さんがお笑いを好きでいてくれたおかげで、今日も幸せな時間を過ごす事ができました。ちゃんと恩は返します。しばらく長崎に行けないので、モノを作ります。そいつがボクの代わりに飛んでいってくれるハズです。

とりあえず2夜連続の独演会は無事に終了。喉も大丈夫。

いよいよ『ダイヤル38』です。

2009年4月28日 (火)

『第35回 西野亮廣独演会in静岡』を終えて

朝、声が出るかどうかビクビクする毎日が始まった。今日から5月6日まで。地獄のような声を小さくしばらく出し続けた後、裏声に挑戦。ボクの場合、この裏声が出るか出ないかが喉の調子のバロメーターなのだ。今日は無事に出た。今日は『第35回 西野亮廣独演会in静岡』である。

第1回をうめだ花月でやった時に、かなりカロリーの高い(準備も含め)ライブだという事を体感して、「これをビッグイベントにするのではなく、あたり前にしよう」と決めた。そして今日で数えること35回。繰り返し続けたおかげで当初決めた目標にはだんだんと近づいてきたと思う。

続けられたのには理由があって、マネージャーやスタッフさんが「一つ終われば次、一つ終われば次」を実践し続けてくれたのが一つと、もう一つは独演会というパッケージのフットワークの軽さにある。共演者もいなければ、舞台セットもない。ボクの身体すら空いていれば「GO」が出るわけだ。

「フットワーク」というのは東京でやっているライブなんかを全国へ展開する時に、いつもぶつかる壁。そして出かけられたとしても都心部のみとなってしまう。独演会はその辺をスイスイと抜けてくれる。今までだって東京渋谷でやったかと思いきや、次は電車も走っていない山奥というのもあった。これがこのライブの長所であり、その長所は存分に活かすべきだと思う。普段、お笑いライブなどがやってこない場所にどんどん行きたい。『西野亮廣独演会in三宅島』なんてのも楽しそうだ。

ライブ前にマイクの音量チェックはしたが、お客さんが入ると音が吸われて少し小さくなる。2時間のお喋りのライブとなるとその微妙な調節を間違うと最後にはかなりのダメージで、そんな事も何度も経験していたが、今日はいつも以上に音が吸われた。それは自分のミスで、言い訳にはならないから、本番が始まってしまった以上、いつもより声を張った。おかげで汗ダラダラ。そこにお客さんがいて、笑い声が直に聞こえてくる。なんなら聞こえてこなきゃいけない場所でハズしたりもする。それを取り返そうと汗を流す。だから楽しい。今日もムチャクチャ楽しかった。

独演会というライブが効率が「良い」か「悪い」かで言ってしまえば、ムチャクチャ悪い。だけど、だからといって「悪いからやらない」は違う。効率で仕事の判断はしたくはない。「そんなの関係ない」と言ってしまうのは綺麗事だけど、それだけにつられるのはやっぱり嫌だ。そんな事をしていたら、今日のライブに来てくれたお客さんにだって逢えなかった。今日の笑い声は聞けなかった。そのまま死んでいく人生を思うと、やせ我慢でも何でもして、「効率なんて関係ない」とツッパリたい。

今日、ライブに来てくれたお客さん、ありがとう。ボクは皆さんの顔や名前まではしっかりと覚えられていない。そして明日になれば他の事を考えていたりもする。だけどあの2時間はずっと皆さんの事を考えていました。ボクはよく嘘をつくけど、これだけは本当。あなた方の事が好きなので、絶対にまた逢いましょう。

さて、明日は長崎公演。

とりあえずその前に酒を呑むしかない。

2009年4月27日 (月)

登山前

『ダイヤル38』の稽古といっても、ボクの台詞の稽古は家で一人でやるぐらいで、皆が集まる時はどちらかというとスタッフさんの動きの稽古。稽古でボクの役をやってくれる人に2度ほど通して見てもらって、そこからはその人に交代して、セット転換や早着替えなどの稽古。ボクは後ろからたまに口を出したり、動きが順調な時は席を外して、一人で台詞をブツブツと。そんな調子の稽古が昨晩も4時過ぎまで。例え現場で笑い声が起ころうが(今回は少ないが。)、それが『ボケ』になってしまっていたらカットというのは今回も。その人にはフザているつもりがなく、一生懸命生きている結果が可笑しく見えるものがボクは好きなのだ。『ダイヤル38』も、いよいよといった感じ。

というわけで喉のケアは非常に慎重になっており、加湿器を抱き締める毎日です。なんといっても明日からは2夜連続の独演会。静岡と長崎。明日は浜松のFORCEにて。『ダイヤル38』が控えているとはいえ、手加減などして満足させられる程の大した芸人ではございませんので、そこは全力投球。翌日の長崎の事も考え、独演会のスタッフさんからは「一度東京に帰りますか?」と言われたが、それに決めてしまうと新幹線の最終の時間を気にしなければいけなくなり、ライブ時間を大幅にオーバーすることができなくなるので「泊まる」という決断に。これで、いくらでも喋れます。なので付き合って下さい。

とりあえず大きな山がやってきます。5月6日まで気が抜けません。6日以降はしばらく酒に溺れてやろうかと考えております。なので先輩方、後輩ちゃん達、スタッフの皆様、ジャンジャン誘って下さい。そして酒に溺れつつも、現在動き出している日本列島ドンガラガッシャン大作戦の制作の本格化。そして昨日の帰り道にボンヤリと考えた次の舞台の構想を練る。いつか豪華客船が舞台のコメディーを書きたいのです。まぁ、やること盛りだくさん。

ジタバタしている姿を見せなきゃね。それが誰かの励みになるのであれば。

それでは静岡の皆様、明日は一つよろしくお願いします。

2009年4月26日 (日)

糞ギターからは始まるのか?

お金になってしまっているのを趣味と呼ばせてくれないのであれば、漫才やコメディーやらはアウトになるのか…。そうなってくるとボクの趣味は、決して褒められた腕前ではないギターになるのかもしれない。制作活動の合間にポロロンと弾いて、そこで出来上がった曲を、新宿のいつものスタジオでメンバーの皆に聴かせて練習する。グッドモーニング・ジョーというチンカスバンド。糞ダルマのミニギターからは音が出ていないし、遠ちゃんはしょっちゅうコードが抜けているし、ボクは酸欠ですぐにどこかに行ってしまうし、しっかりしていなきゃいけない実力派のチョッパーとリキの二人も興奮が過ぎると歯止めが効かない。

そんなチンカスバンドでも3、4ヵ月に一度ステージに立たせてもらっている。『ろくでもない唄』という芸人さんバンドがたくさん出演するライブだ。うち、30分がボクたちグッドモーニング・ジョーに任せられる。今度は6月1日に新宿LOFT。まったく仕事モードじゃない時に、お客さんに見られているのは変な感じだが、本番前のそこそこの緊張感が心地よい。もっともっとオジサンになっても続けたい楽しい趣味だ。

『趣味』の位置って何だろうね?ボクの中ではコメディーも趣味でやっているんだけど、「趣味でやってます」と言うと、「軽い気持ちでやったらプロに失礼だ」とかいうなかなかつまらない言葉を発する人間もいたりする。自分がやる全てを生業にしなきゃいけないのか?そうじゃない。例えばどこかのオジサン2組から「我々、たまに趣味で公民館で漫才してるんです」なんて聞くと、ボクはたまらなく微笑ましく思う。学園祭で学生さんの司会を袖から見ていてもそう。舞台に出ていく前には心臓が破れるほどの緊張があるのをボクは知っているから、そこを経験する以上は決して軽い気持ちなんかじゃないことぐらい分かる。そしてそれらはそもそも楽しいモノだから、楽しんでもらった方がいい。遊んでもらった方がいい。周りで草野球を趣味でやっている芸人がたくさんいるけれど、趣味とは言え、ヘラヘラばかりじゃないもの。やっぱり負けたら悔しい思いをしていたり、時には衝突があったり。そんなの姿も微笑ましい。というよりその人の時間なんだから、その人の自由に使えばいい。

グッドモーニング・ジョーというのは星を動かして遊ぶ星空コーディネーターの名。だけど、星に住んでいる人達の存在も望遠鏡で見ているから、星を動かす時の責任の大きさも知っている。動かさなければいけない星を動かしているのだ。ちなみに、『Dr.インクの星空キネマ』の第1章、『グッドモーニング・ジョー』は、昔、熊本の独演会のお客さんに、『おまけ』としてライブ終わりにスクリーンを使って朗読したことがあるのです。それも趣味でね。そこから始まった。

幻冬舎の皆さんと知り合うずっとずっと前。『Dr.インクの星空キネマ』の発売の予定すら決まっていなかった頃のお話。

YouTube: グッドモーニング・ジョー稽古風景/ハッピーエンドと呼びましょう

2009年4月25日 (土)

空飛ぶタイムカプセル号

毎日ほとんど同じものを食べているが、まったく不満はない。食事に対しての欲が圧倒的に少ないので、すぐに済ませてしまう。よく怒られるが、そこはいつもサボってしまう。そんなワケで食費は安くついている方だと思う。家族を養っているわけでもないし、ペットを飼っているわけでもない。ゴルフもしない。呑み代を除いては生活においてコレといったお金の使い道がない。

だからといって無駄使いをしようとは思わない。必ず意味のあるモノにお金を使いたいと思う。まぁ、人にとっては無駄と思われることかもしれないけれど…。舞台装置を買ったり、小道具を買ったり、そんな事に頂いたお給料を使っている。そして今回また新たな買い物をした。何を買ったかは秘密。ボクには行きたい海があって、いつか落ち着いたら、必ずそこに行こうと思っている。そんな時に自分がワクワクできる未来の買い物。

手続きが本当に苦手なボクはその買い物を袖山さんにお願いした。袖山さんは幻冬舎の人間であり、絵本の担当者であり…それは分かっているのだけれど、ボクの中で人に頼むしか買い物の方法がなかったので、申し訳ないと思いつつもお願いした。いつからこんなダラシナイ人間になったのだろうか?袖山さん、ごめんなさい。

その買い物はボクの手元には届かず、そのまま遠く海の向こうに飛んでいく。もしかしたら一生のうちにボクはその買い物に出逢えないかもしれない。だけど、まったく無駄使いじゃない。「ボクが買ったモノが海の向こうにある」と思えるだけで、もう十分その役割は果たしているのだ。掘り出す日を決めていないタイムカプセルのよう。

そんな楽しい買い物をした。

いつか海に行きたいなぁ。プカプカ浮かんで、コメディーの話でもしながら島酒でも呑んで夜を明かしたい。だけどやらなきゃいけない事、作らなきゃいけない事がたくさん。一体どのタイミングになるのかなぁ。

春のせいか、今日は少し眠い。

2009年4月24日 (金)

ボクの役目

口のまわりにニキビが出来た。少々、寝不足か。そんなこんなで3時帰宅。今の今まで『ダイヤル38』の打ち合わせ。「1人舞台」という聞こえは凛としているが、舞台裏はドタバタで、スタッフさんが走りまわることとなる。そんなこんなでスタッフさんも動きの稽古が必要なのだ。いつもワガママにつき合っていただいて本当に申し訳なく思う。「コメディー」とうたうわりには、稽古中も別に大きな笑い声が起こるわけでもない。クスクス程度。だけれどボクも糞ダルマも「今回のが一番好きだ」と言う。本当に不思議な舞台。お客さんの反応が楽しみだ。

来週は日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾の作戦会議がある。こちらも今回の舞台と同時進行で進めている。カタチになるのは舞台よりまだまだ先だけれど、必ずカタチにする。

絵本第2弾『Zip&Candy』の4ページ目の挿絵をようやく描き終えた。実に100時間以上の時間を費やしての一枚。『Dr.インクの星空キネマ』を含め、今までで一番納得のいったページ。前作よりも時間がかかっている。月に一枚のペース。やれどもやれども果てしないが、何年かかろうが、これも必ずカタチにする。驚かせたい。

昼間は番組の収録があって、まったく違う番組の仲良しのスタッフさんが楽屋に喋りに来た。夕方もボクの大好きなスタッフさんとバッタリあって話をした。いつのまにやら駆け込み寺のようになっている。とは言っても、頭の悪いボクはその時は「うん、うん」と話を聞くだけで、何の言葉もかけられないのだが…。それでもボクは何人かの大人の思いを背負っている。その責任がある以上、一人の体じゃない。やらなきゃいけないと本当に強く思う。皆、ボクの前では平気な顔をしているけれど、本当はすごく悔しい思いをしている。やらなきゃいけない。ちゃんと生きているんだから、ちゃんと勝って、皆で笑わなきゃいけない。

「ダイヤル38を観に行きたかったのですが…」という声を聞く。当日券が若干出るとはいえ、やはり若干で、そういう人が一人でもいると、ありがたい気持ち半分、申し訳ない気持ちになる。だけれど会社から提案された追加公演は別日ではなく、「1日2公演」とするというものであったので、どもみち体力も集中力も持たないという判断もあり。今日、糞ダルマが「コレを今回だけで終わらせるのはもったいない」と言いだしたので、もしかすれば。だけどそういった展開はボクは糞ダルマに任せる。ゆくゆくは須藤さんにも甘えてやろうかと企てている。ボクは「モノを作って表現をする」、そのことだけに時間を費やしたいんだ。

そして『ダイヤル38』に来られるお客さんに一つだけお願いをさせて下さい。ボクは遅刻があまり好きではありません。だけど、遅刻というのはどうやら「しかたがない」で言いきられてしまうモノだという事も、納得はできませんが理解はできます。でも、遅刻せずに席に着いた人をほったらかしにする事はボクはやっぱりできません。そして遅刻してきた人を追い返すこともやっぱりできません。なので、こんなルールでいきましょう。ありがたい事に『ダイヤル38』は話がいくつかに分かれています。もちろん全部を観て『ダイヤル38』であって、途中から観たところで…ではあるのですが、遅刻してきて「それでも途中から」という方がおられるのであれば、一つの話が終わって舞台転換まで入場は待っていてもらってもいいですか?客席に入っていいタイミングでスタッフが誘導します。舞台転換のそのタイミングなら、他のお客様にもさほど迷惑がかからないでしょう。今回はそんなルールでいきましょう。これで皆が幸せです。

もちろんさっき決めた事なので、神保町花月の湊さんというお偉いさんの許可はとれていません。あの劇場でそんな事をしてもいいのか?もしかしたらダメかもしれません。だけど、これがブログのいいところで書いた瞬間に全世界に発信されます。≪書いちゃいました、すみません≫作戦です。土下座をすればいいだけの話です。

なので、それでいきましょう。皆が楽しい方がいいのです。ボクはその為に生きます。

2009年4月23日 (木)

明日もジタバタ

しばらく毎週のようにカロリー高めの仕事が続く。先週は『ろくでもない夜』のフルマラソン走り幅跳び。そして今日は須藤さんに見事ハメられた舞台『MISSING BOYs』に出演。ボクの出番は夜公演。とは言っても、ワンシーンだけなのだが、これがなかなかのワンシーンでして、本番前は緊張で爆発しそうだったのです。演者さんが本当に皆さん親切で、緊張でどうしようもないボクの気持ちをほぐそうと話しかけに来てくれるのですが、昼公演を客席から見学させていたボクからすれば、さっき舞台に立っていた人が目の前に…と思うと、余計にドキドキしてしまって、ひたすら髪の毛をガシャガシャと毟った。「すみません」をひたすら連呼していたように思う。

出番が回ってきた。決めていた事があった。周りは皆さん一流の方々、ボクごときが背伸びをしたところで見抜かれる。だから正直にやろうと思った。正直にやって伝わらなかったらそれまで、背伸びをしようが、嘘をつこうがどのみち伝わらない。今までの生き方が間違っていたというだけの話。そんな感じで、出る直前にかなり開き直って、そして舞台に出て行った。技術的にはかなりみっともないモノだったと思う、もしかしたら皆さんに迷惑をかけてしまったかもしれない。だけど正直にはやった。ちゃんと声は届いただろうか?役目は果たせただろうか?とにもかくにも、いい経験をさせてもらった。ハメられて良かった。

そして来週からは戦闘モード。2夜連続の独演会でございます。27日に静岡は浜松の『FORCE』というところで『第35回 西野亮廣独演会in静岡』があり、翌28日には長崎の『メルカつきまち』というところで、『第36回 西野亮廣独演会in長崎』があります。もちろん体力的に、なかなかの事ではありますが、とりあえずやるしかない。やるしかないのです。静岡の皆様、そして長崎の皆様、お逢いできるのを楽しみにしております。

そして再来週はいよいよ『ダイヤル38』です。

赤坂ACTシアターの楽屋に入って本番までの間、須藤さんと話し込んだ。本当はボクがモノ作りに関して思っていること全てをブチまけようかと考えたけれど、長くなりそうだし、またの機会にしようと気持ちを収めた。気持ちを収めている間に聞いた話が胸にビシビシ突き刺さって、いかにもモノ作りの現場の人だなぁ、と思った。皆がこうであればボクは幸せなんだけど、どうやらそういう人間だけでは仕事は上手く回らないらしい。だけどせめて、ボクの周りの人だけはそういう人であって欲しいとワガママな願望を持っている。

そんなこんなで毎日悔しい思いをいっぱいしている。多分、皆もそうか。思い通りにいくのなんて10分の1ぐらいで、あとは物理的に不可能だったり、熱量足らずに振り回されたり。だけど熱量足らずは責めちゃいけない。それが癖になるから。上手くいかなかった時の言い訳になってしまうから。人の熱量足らずは、そうさせている自分の責任とする。だけど、どうしてもそうなれない時もあるんだ。そんな時、ボクはいつも悔しい。きっとボクと同じような気持ちの人は少なくないと思う。一体どうすりゃいいんだろうね?

だけどジタバタするのを止めちゃいけないよ。止めちゃ全てが終わるから。何も始まらないから。辛いけどね、悔しいけどね、止めちゃいけないんだ。そうすれば少しづつ、本当に少しづつ熱のある人が集まってきてくれる。そして、そういう人達に対してボク達は全力で返さないといけない。そういう人達が自分の事を見てくれている以上、姿勢は崩しちゃいけない。そういう人達に褒められるとね、嬉しいよ。あとは酒呑んで寝るだけ。ボクがそれを必ず体現するから、ちょいと見ていてよ。そんで安心材料にでもしておくれ。

とりあえず、来週は独演会2夜連続。静岡と長崎。やるべ。

『MISSING BOYs』の皆様、素敵すぎました。千秋楽まで突っ走ってくださいませ。ボクはあなた方みたいになりたいです。

2009年4月22日 (水)

舞台が近づいてきた

準備も何もせず、ただノリで挑んだフルマラソン。あたりまえのように翌日はかなりの膝痛にやられる。痛みを人に訴えかけたところで、「知らね~よ」が関の山。黙ってひたすら我慢。さらに翌日は大事をとって、本日から日課である10㎞ジョギングを再開するも、2~3㎞走ったあたりで膝が痛くなり、引き返す。まだまだ本調子ではない様子。立ちあがりは激痛が走らないか、まだまだビクビクしてしまう。それでもだいぶマシにはなったが…。

考えてみれば一日のうちで何も考えずボーッとしている時間はジョギングの時間ぐらい。一日のスケジュールからそいつを抜いてしまうとどうも調子が狂う。何も考えない時間も大切なのだと知る。舞台が迫ってきてやけに気持ちがソワソワし始めたから尚更だ。

―舞台が終われば何を思うのだろうか?今回ばかりはそんなことをよく考える。今までの舞台とは違ってかなり実験的な試みが多い。これをお客さんがどう捉えるか?そもそも実験的な舞台なんてモノ、やってもいいのか?千秋楽に「やって良かった」と思えるのか?今はまだ何も見えない。独演会をスタートさせた時のような気持ち。滅多にやってこない気持ち。とにかくGWの神保町か月は楽しい空間にしたい、ただそれだけ。

モノを作るのは相当なエネルギーを要する。19歳でのデビューの時からいろいろ経験してきているから、わりに合わない、と思う時もたまにはある。人からもよく言われる。だけどボクはそもそもそこからスタートしたのだ。そこには立ち返らなきゃいけない気がする。頭ガシャガシャして、ジタバタして、それでもほんの少しだが、絞り出す。そんで絞り出し続ける。確か舞台『ひーはー』を観にいった頃に強く心に決めた。

今思っている正直な気持ちは舞台が終わればここに書こうと思う。本当にそんなに大したことじゃないけれど、舞台前に余計なイメージがつくのも嫌なので、終わったら。言えることは、いっぱい頑張るから褒められたい、という事ぐらい。

そして明日は赤坂ACTシアターでの舞台『MISSING BOYs』にお呼ばれしている。演者さん、スタッフさん、お客さん、皆様方に迷惑はかけられません。立派に務めるしかないよなあ。ただ、この糞芸人ごときが背伸びしたところで間に合うもんじゃないし、そのままを出せるよう努めようと思います。

2009年4月21日 (火)

いつだってチャンス

来週は27日と28日に二夜連続の独演会、そして早いもので気がつけば『ダイヤル38』まであと10日と少しと迫りました。ゴールデンウィークが過ぎれば、いろいろ落ち着きをみせるとは思うのですが、とにもかくにも今は稽古やら準備やら。1人芝居なもんで自分で鞭を打つしかないのです。あらためてピン芸人さんを尊敬した今回でありました。

昨日、友達から「更新時間をバラバラにした方が同じ人が何度もアクセスしてくれるからブログのアクセス数増えるよ」とアドバイスされ、「見ている人を増やさないと意味ないんじゃないの?」という言葉を返したらば、やんやと話に熱が入る。そして、そもそも「ブログって何だ?」というところに行き着く。だけれどボクの中ではブログをする明確な目的がある。20代の言葉を残しておきたいからだ。言葉を言えるようになってからじゃないと、言葉を言ってはいけない風潮だ。だけど言葉が言えるようになってからの自分の言葉にはあまり魅力を感じない。30歳の誕生日でこのブログを終わらせるのもその為。「屁をこいていい」と言われたら、一気に屁をこく気をなくす、そんな感じ。禁止の雰囲気の中だからこそ魅力を感じるモノってあるでしょ?ネット社会なんてまさに禁止の雰囲気の其れで、そこを使いたくなるわけです。

10年後じゃなくて、今やっておいた方がいいモノが他にないだろうか?そんな事も考える。別に10年後もできるけれど、今やっておいた方が面白いモノって何だ?

ボク、ときどき思うんです。「規制が厳しくなった」という声を聞いて、ソレって逆に最高の状況なんじゃないかな?と。「真面目にしろ!」という糞真面目に怒鳴る雷オジサンがいるから、フザける事が際立つわけで、まさに今がその状況なんじゃないかな?と。緊張と緩和を生業とする芸人にとって最高の状況なんじゃないかな?と。

規制が緩かった時代よりも、きっとあると思う。

2009年4月20日 (月)

初めてのフルマラソンの結末

『何度目か』は文字通り何度も経験するが、『初めて』を経験するのは人生でたったの一度きり。だからボクはこの『初めて』が頭につくモノをとても大事にしている。初めて出したCDは『逢いたくて五反田』で、初めて作った舞台は『日の出アパートの青春』、初めて出した本は『Dr.インクの星空キネマ』と、なるべくバカげたモノにしようと心がけている。何故なら人生で一度しか経験しない、そのジャンルでの『初めて』を、人に話せないようなモノにしてしまうのはあまりにももったいないからだ。

となると、初めてのフルマラソンも他の人とは違う『初めて』にしておかないといけない、という自分の中でのルールに則った場合、『フルマラソン走り幅跳び』はおおいに正解を叩きだしたモノであるのだ。

立ったままジャンプをしてもさほど記録は期待できないが、5メートルの助走をつけると、それよりか記録が伸びる。助走を10メートルにすると更に。つまりは走り幅跳びの記録は助走距離に比例するという考えの下、「フルマラソンをしてからジャンプをすればものすごい記録が期待できるのではないか?」と、糞オールナイトライブ『ろくでもない夜』内で企画が立ちあがり、ボクは仕事終わりで戸塚に向かった。会場である新宿ロフトプラスワンから42.195㎞先であり、今回のフルマラソン走り幅跳びのスタート地点だ。

戸塚駅で、今回バイクで道を先導してくれる後輩のハザマくんとてっちゃんと集合。もちろん集合場所までバイクで来た彼等だが、「途中有料道路を走ったので、ランナーが走る道のりがわからない」というアホを炸裂させ、いきなり口論。なかなかしょっぱいスタートを切ったフルマラソン走り幅跳びはお客さんが待つ新宿ロフトプラスワンに向かう。

フルマラソンの経験者の方から、「完走したければ、とにかく飛ばさないこと」と釘をさされ、1時間10㎞と緩いペースでずっと走ることにする。ガンガン飛ばしたいが、今回ばかりはお客さんが待っているもんで棄権はできない。あせらずじっくりじっくり距離をかせぐ。『はねるのトびら』収録明けで、ほぼ徹夜で臨んだ今回。何度も睡魔に襲われながらも、ブラックコーヒーを飲みながらしのぐ。途中でヤンキーにやんわり絡まれたり、ゴリゴリのゲイに追いかけられ建物に逃げ込んだり、途中でハザマくんが電話で女の子にフラれたり、と色々ありましたが、普段走り込んでいたおかげでペースが落ちる事もなく、朝方4時に新宿ロフトプラスワンに到着。その目前で会場ではお客さんを巻き込んでの『負けないで』の大合唱が起こっていたことは言うまでもない。

カメラを回していたので、S-1という動画の大会があって、「それに出品しなよ」と言われたが、それじゃ意味がない。後に残らないライブの一つの企画でフルマラソンをする事に意味があるのだ。ボクは舞台の匂いや照明、生のお客さんの声や熱、ライブが大好き。もっともっとエンターテイメントとして成立させたいと思っている。それがボクの目標、その為だったら何でもする。とにかく今回も皆さんのお力添えのもと良い経験ができました。スタッフの皆様、芸人の皆様、お客様、皆さんありがとう。

初めてのフルマラソンの記録は2m10㎝でした。

フザけて生きてやろうと思います。

2009年4月19日 (日)

答えなんて見ない

この文章が更新されている今頃、ボクは走っている。『ろくでもない夜』の糞企画、フルマラソン走り幅跳びだ。戸塚からスタートして、国道1号線とやらをひたすら真っ直ぐ。ゴールは…もとい、踏み切り線は新宿ロフトプラスワン。調べれば戸塚から新宿まで信号が200個以上あるらしく、4つに1つ引っかかったとしても50個。信号一個につき2分待たされたとしたら、100分のロスとなる。初のフルマラソンの上に、もちろん途中、途中で中継やらがあるので、まったく時間が読めない。間に合わないと話にならないので、もろもろ懸念してライブスタートより少し先行して走り出している。問題があるとしたら極度の睡眠不足。前日も遅くまで収録があった上に、今日も早朝から走り出すギリギリまで一日中ロケ。残された体力やいかに。はたして、記録は何メートルか?

ラジオの中で、「風邪をひいた奴が被害者っぽく喋るの腹立つ」という話題で盛り上がる。もちろん梶原を指しての言葉。こんな事を言うと「ヒドイ」だの「冷たい」だの言われるが、自己管理不足で人に迷惑をかけるている(人にうつす)んだから一番の加害者でしょ、というボクの言い分。後輩の石橋君は「そもそも昔から、風邪をひいた奴の扱いが良すぎるのがよくない」と乗っかってくる。「確かにそうだ!普段、メロンを食べさせてくれないのに、自己管理をサボった時だけメロンを食べさせてくれるなんておかしいっ!」と、さらに乗っかる。そんな中、石橋君が咳をする。「あれ?テメェ風邪ひいてんな?」と笑う。いい大人がそれだけで30分喋ってしまう。

例えばこんな。「どうしてそんな事にイチイチ本気になるの?」と言われるような生き方が楽しい。本来であれば本気にならなくていい、「そんな事」だから本気になるのだ。「その先に何があるの?」と訊かれたらば、「何かなきゃいけないの?」と返す。なんだってそう、答えを先に出したところで、何も生まれない。答えには目をふせる。過程を生きるのだ。過程を人様に見せて、笑ってもらったり、誰かの胸をうてたら、もうそれでいい。

寝て起きたら昨日になっている。そしてまた寝て起きたら昨日。明日が来ずに、昨日が来る。一日一日遡っていく、そんな奇妙な出来事が起こったとする。どうしますか?きっと競馬場に走るでしょう。結果を知っているから、確実に当てられる。占い師にでもなるでしょう。未来を知っているから命中率100%の売れっ子占い師。それは、きっと楽しいと思う。だけどそんな打算的な生き方には、いつか必ず退屈を覚える。本人が退屈を覚えた時点で、その周りの人達の胸はうてない。

やはり、何も見えない明日が来るから面白いとボクは思うのです。見えなくていいんだよ。

2009年4月18日 (土)

人生しどろもどろ

こんな漫才コンビの名前があれば素敵だ。さておき……

後輩の濱家君にめでたい事があったので、ボクがこの世界に入って稼いだお金で初めて買った財布をあげることにした。かれこれ9年近くお世話になった財布。「財布は人から貰うとお金が入ってくる」と聞く。どうか、その縁起で財布をふくらませて、将来ごちそうして欲しいものだ。頑張って。

梶原は今日から復帰。はねるのトびらの収録。いつもの生活が戻る。

朝起きて、『はねるのトびら』の収録に行くまでの間、いつものように制作活動。『Zip&Candy』の制作は一旦ストップ。先方より日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾のリアクションがあったからだ。意見をありがたく頂いて再びトンチンカンチン作り始める。そのスピードはゆっくりだが、良くなっていくのが目に見えてわかる。はやく完成しないかな?

「よく同時進行で作れるね」と言われるが、同時進行の方が筆が走る。というよりも、その時に筆が走るモノに手をつけているからだ。筆が止まったらすぐに置いて、別の制作にとりかかるというカラクリ。常に筆が走っている状態。ただ、早くたくさん作ればいい、という問題でもないから、もちろん腕を組んでじっくりと考える時間もある。

街を行き交うカップルをいつも羨望の眼差しで見ているが、この生活を改めない限り、いつまでたっても彼女なんかできやしない。例えば、彼女が絵描きでボクが物語を書いて一緒にモノを作れたら幸せだ、という妄想を抱いたりもする。それは結果的に仕事になってしまっているが、共通の趣味がカラオケみたいなものだ。友達にそんな事を熱弁すると「いよいよ末期だ」と一蹴された。

今の生活を改める気はない。だとすると、もう、いろんな事を諦めなきゃいけないのかもしれないね。ひらき直っているわけではなく、その人生もまぁ悪くない、と思い始めていたりする。皆、上手に生きるなあ。

明日の夜はフルマラソン走り幅跳びです。

2009年4月17日 (金)

100年後も今日のように

梶原が今週ダウンとはいうものの、一人でやれる仕事はやらせていただくわけで。今日は夕方からラジオの収録。本来ならば、それまでの時間は舞台が3本あったけれど、空いてしまったので、その時間を使って朝から筆を握ってシコシコと『Zip&Canddy』の制作。

日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾の制作と並行して行っている、絵本第2弾『Zip&Candy』の制作。日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾は作ったモノを先方に送って、気になる個所を指摘してもらい作り直しの繰り返し。作る側と見る側と、そちらは二人三脚で進めているわけで、基本的には作品を預けている間に『Zip&Candy』の制作となる。

昨日、今日とかなり集中してやったが、こいつがまったく進まない。『Zip&Candy』はクリスマスのお話で、「出版と時期と合えば…」とほんのり思ってはいあるが、今年のクリスマスにはもちろん間に合わない。『Dr.インクの星空キネマ』同様、こちらもかなりの歳月を要する作品となる。

「時間をかければ良いモノができる」というワケではないが、別に旬なモノを作っているワケでもないので、良いモノを作る為にかかってしまう時間は惜しまない。「お笑いブームの間に出さなければ!」というモノではない。そんなものにはまったく興味がない。大事なのは10年後もキチンを評価されているかどうか。そいつに興味がある。ボクが死んだ後だって、今日のように手にとってくれる人がいる。作品が持つ可能性ってそういうことでしょ?

実は絵本第3弾の構想もあって、それはすでに台本として仕上がっている。ページの振り分けでもできている。『Dr.インクの星空キネマ』に出てくる化け物『ヤク』の少年時代のお話。「どうして太鼓がそこにあったのか?」「どうしてヤクは太鼓を叩いていたのか?」それらの理由が描かれている。もちろんヤクはあのカタチでは終わらせていない。続きがある。ボクの舞台を観に来てくれるお客さんならご存知、ボクは絶対にハッピーエンドを作るのです。

今日、『Zip&Candy』の筆を走らせながら、ずっとその話について考えていた。その話を世に出すべきか、出さないべきか?という選択。「出さない」の理由は明確にある。『Zip&Candy』は『Dr.インクの星空キネマ』を単体で飛び越えられるけれど、そのヤクのお話は前2つを単体では越えられない。あくまで『Dr.インクの星空キネマ』の繋がりのお話だから、越えられるのは『Dr.インクの星空キネマ』を読んだ人に限定される。初見の人には分からない。そんなモノを世に出していいのか?という疑問。

いやはや悩む。漠然と思ったのは、この先どこかで『Dr.インクの星空キネマ』にスポットが当たるような場面がきたら、そこで発表するのはいいかもしれない、ということ。例えば原画展だとか。とにかく『Dr.インクの星空キネマ』目的で集まった人が相手ならば、胸を張って聞かせることができる。それも気持ちの悪い話だが、なんてったって自分で書いて泣いてしまったお話だからね。そういうカタチでの発表ならば、かなりいいかもしれない。

とにもかくにも、頭爆発しようが、髪の毛抜こうが、生活を捨てようが、後世に現役で残る作品を作り続けようと思います。それができれば幸せです。

2009年4月16日 (木)

笑うマトリョーシカ

検査の結果、『肺炎』と診断された毎春病気にかかる梶原。ちゃんと病院に通って安静にしていれば大丈夫とのこと。今週いっぱいは仕事を休ませる判断が下る。関係者の皆様、お客様、ご迷惑とご心配をおかけして申し訳ございません。

おかげ様で今日もオフ、連日家にこもっている。もちろんやる事は山積み。日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾の制作物は先方にチェックを入れてもらっているところ。これが何かを皆さんに早く言えればいいんだけれど、色々順序というものがありまして、まだまだ秘密。タイミングが来ればここで言います。

少し時間を遡って昨晩―

半日かけてシコシコ作ったモノを、糞ダルマに家まで取りに来てもらった。「舞台が近づいているから酒はなるべく控える」と言ってる傍から呑みに行った。嘘をついてしまって申し訳ない。男2人、少し話すことがあったのだ。

糞ダルマが「やりたい事があるけど…」と躊躇していたので、「やりたい事って、やった方がいいんだぜ」とペラペラのアドバイスを差し上げた。言葉にしてしまうと薄っぺらさこの上ないが、その言葉はボクの本音。結局、寿命でくたばる前の自分を納得させる為に生きているのだから、「やる」「やらない」は死ぬ手前の自分の気持ちになってみるのがいい。じゃあ、たいがい「やっておこう」となる。まぁ、あくまでボクの場合は。

そして『やりたい事』は早いウチにやっておいた方がいい。「歳をとってからでは遅い」という事ではない。『やりたい事』をやったら、その中からまた新しく『やりたい事』が出てくる。それをやったら、また中から…どんどんどんどん。最後の最後を見る前にくたばってしまうのは残念だ。人生の時間を、そのパカパカ開け続ける作業になるべく割きたいものだ。だから早く一つ目を開けた方がいい。まずやらなきゃいけないのは、『やりたい事』をやる為の土台作りだ。とにもかくにも、そんな事を始めると向い風が吹くが、ヘタに体裁をつくろって身動きとれなくなるよりも健康だ。糞ダルマが男になるか、口だけか。見ものです。

今朝―

『ダイヤル38』の稽古をした。稽古中にテンションが上がって色気が出てしまい、大味な台詞を足したりもしたが、「今回はそういう事じゃない」と自分に言い聞かせ、カット。これはこれで順調。本番当日がひたすら楽しみ。

昼からは『Zip&Candy』の制作。未だ4ページ目。0.03ミリのペンのインクを減らしてカスカスにした状態から描き始める。ペン先がそんなだから、場所によっては画用紙が削れてしまう。難しい。かかる時間は『Dr.インクの星空キネマ』の比じゃない。4ページ目はとある部屋の中。部屋の内装の参考にさせていただいているのは『正直しんどい』のロケの合間に買った『ロシアのかわいいデザインたち』という本。タイトルどおりロシアのデザインはかわいい。少し時代錯誤のその感じが今回の『Zip&Candy』にピッタリと合う。それにしても発売はいつになるのやら。

その本の中にいたマトリョーシカの小憎たらしい笑顔に胸がキュンとした。

ボクはいつだって笑うマトリョーシカの中身を見たいのです。

2009年4月15日 (水)

さよならハルサメ

急遽、オフとなった本日。休みなら休みでやらなきゃいけないことがタンモリたくさん。先輩に誘われれば別だが、舞台が迫ってきた最近は自分から呑みに行くこともなく、おかげ様でかなりの早起きだ。我が家の寝室にはコレといったカーテンがなく、冬が終わり日が昇るのが早くなったのもその原因かも。とにもかくにも本日も朝は7時前からシコシコと制作活動。日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾であります。相も変わらず作っては壊し、作っては壊し…その繰り返し。

昼まで続けて、東急ハンズ渋谷店へ画材を買いに行く。もちろんジョギングで往復。途中で歩いて『ダイヤル38』の台詞をブツブツと複唱してみる。まぁ、ジロジロと見られるが、「2度と会うことはないだろう」と開き直るしかない。帰宅後、30分の昼寝。この昼寝がどうも調子が良い事を最近は体感している。一日作業となるような日は必ず昼寝を挟んでいる。一発かましておけば、かなりのテンションで夜中まで頑張れる。昼寝には絶対に何かある。

日本列島ドンガラガッシャン大作戦と『ダイヤル38』の稽古を一旦止めて、糞ダルマより頼まれた、『ダイヤル38』の物販グッズの制作を休憩がてら始めてみる。いいのができれば物販コーナーに並ぶかも。テーマはやはり『自分の欲しいモノ』だ。とにかく筆を走らせた。

筆を走らせながら今回の舞台に想いをめぐらす。ボクの全然知らない人が、ボクの全然知らないところで、チケットを取ってくれたり、予定を空けてくれたり、友達を誘ってくれたり…、それを想うだけでボクはドキドキする。そしてこうしてドキドキできただけで、舞台をやって良かった、と思える。まだ始まってもいないのに変な話だ。だけど、ありがとう。

舞台が終われば海外旅行でもしようかと考えていたけれど、日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾が先だ。で、そいつが終わる頃には次にやりたい事が見つかっている可能性がある。『Dr.インクの星空キネマ』制作時より恋い焦がれた海はまだまだ遠いようだ。だけど、いつかはプカプカ浮かびたい。プカプカ浮かんで、ゆっくりボケーッとお話を考えたい。いつかやってくるその日まで、とにかくフルスロットルでございます。

どうでもいいが、こんな文章を毎日書いている。『ブログ』とは名ばかりで、何一つ色気のない制作日記。こんなのを読んでいる、あなたは相当変わり者。そんなあなたは一体どんな人間だ?知りたい。たった今、そんな事を思った。

今日は雨が降った。そろそろ桜とお別れか?

2009年4月14日 (火)

ご用心は人の為

稽古場と化した我が家のリビング。集中したいのもあり、やはり稽古場は片付いていて欲しいので、慣れない掃除をやってみる。コロコロローラーの驚異的な働きにただただ感嘆し、そして絨毯から次から次へと顔を出す陰毛に落胆する。なんてお下劣な家なんだ。途中、楽しくなって色んなところをコロコロし始める。そんでもって腰がピキッ。

先生曰く、直接の原因は腰ではなく、足の筋肉が張りすぎている為に腰にきたらしい。机に向って同じ体勢も良くないらしい。週末には条件次第でフルマラソンも控えている。体中をモミモミゴリゴリしていただいたおかげで腰の痛みはすっかりなくなった。すごいぞ、カイロプラクティック!ギックリ腰にはご用心。

そんなわけで元気一杯『ダイヤル38』の稽古。まだ台本を持ったり持たなかったりの状態。それでも途中で止めなかったのは、おおよその公演時間を調べる為。今までの3本は比較的短く、どれも1時間半弱といったところ。見る側の体力を考慮して…とか、そういうことではなく、ただ単純に「作ったら1時間半弱だった」といった感じ。調べたところ、今回は今までよりも少し長い。まさか1人芝居でこうなるとは思ってもみなかったが、確かに台本の分厚さはなかなかのものであった。

そんなわけで来られるお客さんにお願いしておきたいのは、トイレは十分に済ませておいてね、という事。その人に事情はあれど、やっぱり他のお客さんからすれば目の前を歩かれるのはいい気がしません。それで言うと、なるべく遅刻はしないでね。「すいません、すいません」なんて言いながら荷物ゴソゴソと前を通られるとなかなか厳しい。「チケット買ったんだからいいでしょ」という開き直りは愚の骨頂。そこには皆がいるのです。その言い分で言うと、間違っても「舞台を買った」わけではないので、もし遅刻したらば細心の注意を払って下さると助かります。今回は「途中入場禁止」にしようかと思いましたが、そこのマナーは皆さんを信用させていただくので、どうぞ一つよろしくお願い致します。

堅苦しい事言ってすみません。だけど、皆さんが笑って帰られる事が一番正しいと思うので、他の人の事も考えられる環境であって欲しいと願います。

稽古が一段落すると次は机に向って日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾の手直し。年内中には頑張りたいとは思うが、ありがたい事に先方も妥協をしてくれないので、少々時間がかかってしまいそう。

だけど、とにかく初めて手をつける分野なので、楽しいったらありゃしない。これがいつか世に出て、そしてボクの部屋にも並んだら、そいつを眺めながらデレデレと『よなよなエール』を呑もう。旨いに決まっている。今から松屋で腹ごしらえをして、今晩はシコシコやってやろうと思います。

梶原がまたもや体長を崩したようで、明日のNGKに穴を空けることになってしまいました。お客様、関係者の皆様、誠に申し訳ございません。これに関しては思うところもあるので、直接梶原と話をします。ボクなんかの頭じゃ足りないのは重々承知ですが、本当にすみませんでした。それにしても、昨晩、久本さんとの吞み会で小沢さんに「西野なんかは風邪ひく奴許せないでしょ?」「まぁ、はい」とやりとりした矢先、まったくもう…。ちゃんと責任を感じて明日一日を過ごそうと思います。

ちなみに、その席に一緒にいた若槻千夏に絵本を差し上げると、「あ、コレ、明日買おうと思ってたんです」という言葉が3秒待たずに返ってくる。

世界にはこれほど堂々と嘘をつかれる方もいるのです。素晴らしいね、奴は。

2009年4月13日 (月)

ポコチンビンビン

一昨日受けた取材の中で、「理想のライフスタイル」について聞かれた。

芸人ってナンダ?と考える。

何もバラエティー番組に出ている人だけじゃない。商店街ロケで、お惣菜を紹介。その限られた制限の中でどうにかこうにか面白くしてやろうとする姿勢があれば芸人だと思う。クイズ番組もグルメ番組もそう。もちろん舞台に立ち続けている人もそうだ。仕事内容じゃない。結局は姿勢だと思う。「笑わせてやる、楽しませてやる」という姿勢さえあれば、その人がどの場所に立って何をしていようが、器用であろうが不器用であろうが、ボクの中では芸人だし、ボクの憧れの人。

ボクは芸人。その上で、じゃあ、どんな芸人になるか?そいつを考える。

ボクはモノを作る芸人でありたい。そして全国の小さなライブハウスを細かく回る芸人でありたい。でも、やっぱりTVも出る芸人でありたい。そんな芸人でありたい。

「理想のライフスタイル」は、「今」と答えた。向上心がないわけではない。もっともっと皆がビックリするようなモノだとか、規模の大きいモノだとか、そういうのを作りたいという気持ちはある。だけれど、ライフスタイルを訊かれると今のままがいい。今のままの生活でアウトプットのスケールが大きく面白くなればいいと思っている。今のままの生活で、ライブをもっと成立させたいと思う。だから決して満足しているわけではないけれど、生活スタイルに関しては満足している。大事なのは、そして難しいのは、この状態をキープし続けられる事だと思う。

数年前、とある番組の収録中のなんでもないシーンで、「あ、自分はコレじゃない」と急に思って、血の気が引いて急ブレーキ。その現場にはベッキーがいた。その現場も本当に大好きな人達ばかりだったから、バレないように振舞っていたつもりだったけど、「どうしたんですか?」とカメラが止まった直後に訊かれた。彼女曰く「わかりやすい」らしい。息を整えて、少し考えて、覚悟を決めてシフトチェンジで今に至る。まったく後悔はない。あのまま走っていても、きっとコケていた。ボクはそんなに大した人間じゃないもの。20代ギリギリ前半でそれに気がつけて良かった。まぁ、ここからどうなるかは分からないが。ここからゴールを迎えられたら楽しい。その為にどう展開していけばいいのかを考えるのが楽しい。

『ダイヤル38』の中で、同じようなカラクリのお話がある。入口とあまりにもかけ離れたゴールを設定して、あらかじめお客さんに提示しておいて、ストーリー展開でその2つを繋ぎ合わせる遊び。メチャクチャ簡単に言ってしまえば、例えばよくある「『カ』から始まって『ス』で終わる3文字の言葉は?」みたいなクイズのよう。スタートもゴールも決まっていて、その間を考える事に面白きを置いたモノ。人生もやっぱりそうで今がスタート、そして理想のゴールも決まっている。ただ、この2つがあまりにもかけ離れ過ぎている。どう展開していけば、時間内に辿り着けるか?それを考えるのが楽しい。

今日、日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾の先方からのリアクションがあった。またまたブッ壊された。楽しい。ポコチンがビンビンする。

2009年4月12日 (日)

頭ガシャガシャする夜

頭の中がムシャクシャする。なんだコレ?カルシウムが足りてないのか、と牛乳を飲んでみたり。

朝から『ダイヤル38』の稽古をして、また新たな制作物に取り掛かり、時間が来たので『はねるのトびら』の収録に向かい、帰宅後、稽古をして、絵本制作…夜中にヘトヘトになって、手が止まったはいいものの、何か作りたくてたまらない気持ちが収まらない。日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾は先方のリアクション待ちの状態で手が出せない。ウズウズする。すぐさま梶原に電話。もちろん寝ていた。寝起きの梶原に「頭がおかしくなりそうやから、東京で毎月新ネタを一本おろすライブをやろう」と相手からすれば何の経緯も知らない破壊的に意味不明な打診。それでも断ろうもんならキレていたが、寝起きも手伝ってか、「うん」と返事をもらう。そんなわけで、『KING KONG LIVE』とは、また別のキングコングのライブが始まるかも。梶原も迷惑な相方に捕まったもんだ。申し訳ない。

昔。ボクが個人でやっているコメディーとか独演会とか絵本とか、まだ秘密のもう一つの制作物とか、『ろくでもない夜』とかブログとか、それらの熱量を全て梶原にぶつけたからパンクさせちゃった。それから人と付き合うのは考えるようになった。人をパンクさせちゃいけない。あたりまえの話。

さっきから何回も書いては消して、書いては消してを繰り返している。本音を書いてしまうと悪口ととられてしまいかねないと思って消した。悪口は書きたくない(間違っている奴の事は書くけど)。ただ「早さが欲しい」と思ってしまう。だけど皆にも都合がある。わかる、頭ではすんごいわかっている。求めすぎるのはコチラのワガママだ、誰にも罪はない。だけど部屋で頭をガシャガシャさせてしまう。どうすりゃいいんだ、まったく…。

支離滅裂ついでに一つ。『ダイヤル38』の追加公演をボクのワガママで断ってしまったせいで、もしかしたら誰かに残念な思いをさせてしまったかもしれない。だけど本当に若干、当日券は出る様子。だから変な人から買わないでね。作りたいモノが山ほどある。設計図レベルでボクのパソコンにたくさん入っているが、カタチにしていくのがまったく追いついていない。モノによっては完全に分業制でかまわないと思っている。ボクはボクで作らなきゃいけないモノがあるから、パソコンに入っているコイツを誰かカタチにしてくれないかな?なんて思ったりもする。その気がある人がいれば是非。『ダイヤル38』の当日券で忍び込んで、アンケートに連絡先を書いておいて下さい。絵が描ける人に渡したいモノがある。コメディーを作りたい人に預けたいモノがある。

確かなモノを残したいのです。

2009年4月11日 (土)

立ち上がれ!ダメ人間

去年の夏ごろだったか、TVの電源を入れると画面に『放送が受信できません【E202】』と表示され、それ以外は何も映らない。そこからかれこれ10ヵ月近く、我が家ではTVを観ていない。

こんな話をすると「電気屋さんに電話すればすぐじゃん」と仲間からは言われるが、例えば電気屋さんに電話して「コレどうしたらいいですかね?」と聞くとする。故障だとそこから日程を決めて修理に来てもらって…、故障じゃなかったとしたら電気屋さんに電話で起動の仕方を説明していただいて…、そんなのをしなきゃいけないぐらいなら『TVを観ない』という判断を下してしまうのだ。とにもかくにも手続きというのが死ぬほど嫌い。

TVがつかないせいか、曜日の感覚がまるでない。毎日が夏休みのよう。かろうじて『はねるのトびら』の収録が毎週あるおかげで、一週間の経過をソレで知るぐらい。

舞台が迫っているのと、もう一つの制作物のおかげで部屋がごった返している。ついでにボクの頭の中も。

そんな中、母ちゃんからの着信が鳴る。理由はもう分かっている。弟にあげる車の名義変更の手続きの件で、本人が動かねばいけない資料請求やらがあって、そいつの催促。理由がソレだと分かっているから、もちろん電話には出れない。出れば始まってしまう面倒な未来を、始めたくないのだ。「資料請求なんて電話一本じゃん」と言ってくれなさんな。通常の状態で「電気屋さんに電話」よりも「TVを観ることを放棄」を選んでしてしまう人間に、この作業真っただ中での資料請求がいかに離れ業か。100キロのボールを皆が打てるわけではないのだ。向き不向きがあって、無理な人には本当に無理なのです。

とんだ糞人間に成り下がってしまったと、なかなか情けない思いをしているが、そういった事以外、つまり自分の好きな事に関しては、かなり馬力を持っている方だと思う。まぁ、ダメ人間には変わりはないのだが…。面白そうな話、特にそれがライブだと、すぐに「やる」「やる」と前のめり。それが吉と出るか凶と出るか。

とにかく今月は27日に『第35回 西野亮廣独演会in静岡』、28日に『第36回 西野亮廣独演会in長崎』、初の2日連続。自分が望んだことだし、とやかく言ってられません。昼間、前歯の神経が死んでいる後輩からメールがあったのだ。「体長はとても良好です」との事。これには笑った。強いなぁ。アイツも頑張っているし、ボクも頑張る。

2009年4月10日 (金)

I LOVE YOU

須藤晃という日本史に残る悪人面をブラ下げた男がいる。そのままでも悪人面だというのに、雑誌のインタビューページだと写真はモノクロちっくに薄暗く撮ったりするから、もうすっかりマフィアのボスに仕上がってしまう。この面で職業がプロデューサーだってんだから、絶対に金に汚い悪い奴に決まっている。彼の事務所の書斎にはモデルガンがいくつか飾ってあったが、あの悪人面だと1つ2つは本物だと思うので、警察関係者の方はただちに向かってほしい。須藤晃に対し、そんなイメージを持たれている方もいるかもしれない。ボクも知り合いでなければそう思っているはずだ。

だけどボクはこの人が好き。出会いは去年の夏の舞台の『ドーナツ博士とGO!GO!ピクニック』の時だった。劇中の音楽を作りたいと考えていて、吉本の人間に相談したら、なんじゃかんじゃで須藤さんと会う事になった。偉い人だと聞いていたから、礼儀はキチンとしたが、最初はキッチリと偏見を持って接したと思う。須藤さんを見るボクの目がキラキラしたのは、その翌日。ボクのお願いした音楽をすでに形にしてくれて持って来てくれた。ボクと別れてすぐに作業に入られたらしい。「まずは早さで信用してもらわないとね」が口癖。相手がいるモノ作りに関してはボクも同じ事を思うので、一気に意気投合。それから次の『グッド・コマーシャル!』、そして今度の『ダイヤル38』も協力してもらっている。とにかくクリエイティブな事に前向きで、モノを作る時に見せるニタニタした厭らしい笑顔が年上ながら少年のようで可愛らしい。舘野さんに似ている。今日、仕事で一緒になったとあるファッションデザイナーの方もそんな笑顔を見せる人だった。ボクは、こういう笑顔をする人と時間を過ごしたいと思う。

須藤さんの事務所にはオモチャがたくさん並べてあり、スタッフさんも笑顔の人ばかりなので、居るだけで楽しい気持ちになる。いつからか仕事の合間に時間を潰しに行くようになった。ギターを担いで「コレ、新しく作りました」と弾いた事も何度もある。それこそ、いつまでも彼女ができないボクに助け舟を出してくれて、去年のクリスマスは一緒に過ごした。オッサンと過ごしたクリスマスは人生で初だ。そして、なるべく最後にしたい。

「ボクの人生のどこかの時間を集中して使って、この人を喜ばせなきゃいけないなぁ」と思うオッサンがボクには5人ぐらいいて、須藤さんがその一人。どこかでちゃんと返さなきゃ男として失格だ。ともかく、もはやボクが全幅の信頼を寄せている人なのだ。

その男が先日やりやがった。須藤晃がやりやがったのだ。

4月18日より赤坂ACTシアターにて行われる舞台『MISSING BOYs』。須藤さんはその舞台の監修という立場。その事は以前から聞いていて、いつだったか「西野さんに逢わせたい演出家がいるんだよ。一度舞台に遊びに来てよ」と言われ、以前、雑誌の対談で一緒になった早乙女太一君も出ていたし、純粋に、―観に行きたいな―と思っていたので、「喜んで」とお答えする。それがいつからか「ちょっと1日だけでも出てよ」と言われ、さすがに渋い顔を見せると、「セリフもないし、通行人の役で」と諭され、―それぐらいなら邪魔にならないかなぁ―と思い、お受けした。

通行人役とはいえ、舞台当日にフラッと来て、おのぼり気分で板の上に立つのは、演者さんにもスタッフさんにもお客さんにも失礼だ。ちゃんと稽古場に顔を出そうと思い、須藤さんに連れられ『MISSING BOYs』の稽古場に顔を出した。着くなりいきなり「ゲストの西野さんで~す」と全員の前で紹介され、優しい皆さまの盛大な拍手で迎えられる。もちろん「?」マークを頭に浮かべ、とりあえず挨拶。早乙女太一くんや、藤本涼さんや、やべきょうすけさん、松本まりかさん、中村あゆみさん…他にもたくさんの皆さんが優しく声をかけて下さる。通行人だぞ?なんだこりゃ?

その後、須藤さんが逢わせたいと言っていた演出の鈴木勝秀と挨拶…かと思いきや、「では、このシーンで出ていただいて舞台中央で〇〇を…」どういうワケか入念な打ち合わせが始まった。約束通り、それは確かにセリフもない役だった。ただ、ボクにとってはセリフ以上のプレッシャーがかかる仕事を託された。

―ハメられたっ!

横を見ればニヤニヤ笑う須藤晃。説明を続ける鈴木さんから最後に「やれますよね?西野さん」の一言。「はい。よろしくお願いします」と言うしかない。

自分の舞台ではない。出しゃばった真似はしたくない。ボクはこの板の上に立つ事がどれほど大変なことなのか、身を持って経験した人間でもない。それでも、いつの間にか『やる』と決まってしまった。こうなってしまった以上は、もう体当たりで示す事が、今まで稽古を積んでこられた演者さんやスタッフさん、そしてお客さんに対する礼儀だ。不貞腐れている場合ではない。こんなしがない芸人の体当たりが、力になれるかは分かりませんが、僭越ながらそのワンシーンを務めさせていただきます。『MISSING BOYs』、ボクが出るのは22日。緊張で潰れそうだ。

稽古場から帰りの車の中、「ハメましたね」と詰め寄ると、「この方が面白いでしょ?」と笑う須藤さん。そう言われてしまうと返す言葉がない。

芸人の追い込み方をよくご存知で…。

次はこちらから大変な仕事を振りますからね、須藤さん。

2009年4月 9日 (木)

爆発しそうな夜

本日も昼夜2回、いつも松屋のご飯をお茶で流し込んだ。野菜がついてくるから、体には良いハズ。「また来やがったぜ、アイツ」と思われているのでは?と考えた日々もあったが、もはや今となっては行かない日に「あれ?今日は来ないわねぇ?何かあったのかしら?」と思われるぐらい通い詰めて松屋ランクを上げたので、松屋へ向かう足は今後も止まらない。

マネージャーの妖怪ちんぷんかんぷんサンがいろいろ持ちかけてきてはくれるが、「ゴメン」「ゴメン」を繰り返す。いつから、こんなマネージメントしづらい人間になってしまったのだろう?まったく申し訳ない。かわりに梶原君が働いてくれています。相棒、ファイト。

来月の舞台もそうだけれど、とかく今は抱え込んでいる制作物が多くて、そして大きくて、そいつの作業で部屋に引きこもっている。それが何なのかが早く言えたらいいんだけれど、ボク自身も制作に苦戦してまだまだ目処はたっていないし、大人の世界に生きる上での順序というものがあるから、なかなか言えなくてスミマセン。

明日は朝から取材やら番組収録やらで働かせてもらうが、今夜はもうひと踏ん張り制作活動。

髪の毛をグシャグシャしてしまう癖が以前より酷くなってきたような気もする。大丈夫か??

ボクの周りの数人は今ボクが何を作っているかを知っている。その人達にお見せして反応を窺って、ブッ壊して、作って、ブッ壊して、作って…を繰り返しているから。とにかく初めて作るモノだから、ボクはその人達の反応を作品の正義とするしかない。もちろん、その人達に見せるまでは、自分の中で何度も味見を繰り返して、「これでどうだ?」という作業はしているけれど。そこで「マズイ」と言われたら、「なるほど、世間の反応がそうなのね」とボクの頭にインプットされる。

多分、その人達もこの文章も見るだろうから言っておくけれど、「初めてだから、まぁ、コレぐらいでOKにしますか」みたいな感じのくだらないジャッジをしたら、一生口を聞かないからね。コッチは何千回でも作りなおす覚悟はしてるんだから。どうか何千回でも壊す覚悟で付き合って下さい。

そして皆様に言っておきますよ。必ず楽しいモノを作り上げてみせますから、どうぞよろしくお願いします。

憧れの女の子とエレベーターに閉じ込められないものか。きっと仲良くなれるのに。そんで、ディズニーシーに行きたい。うぎゃー。

2009年4月 8日 (水)

あまりにもフザけている

今月18日の『はねるのトびら』のスケジュールと夜の天気にかかっている。

本来ならば、それは呑みの席で止めておくべき会話なのだ。独演会終りだっけか、糞ダルマと呑んでいた席で『幅跳び』の話題になった。内容は次の通り。

助走をつけずに、その場からジャンプしたら、さほど記録は期待できないが、5メートルの助走をつけると記録は伸びる。10メートルならもっと。走り幅跳びの記録は助走距離に比例する。よって42.195㎞の助走をつけてジャンプしたら、とんでもない記録が期待できるぞ。これぞ『フルマラソン走り幅跳び』だ!

酒の席でしか発生しない破壊的にくだらない会話。糞ダルマときたら、そいつを外に持ち出しやがって、前回の『ろくでもない夜』終わりの打ち上げで、芸人が20人強入る中で、「西野さん、次回の『ろくでもない夜』でフルマラソン走り幅跳び、やりますか?それとも、やりませんか?」という一択を投げてきやがったのだ。ここで「やらない」と言える芸人がこの世界のどこにいようか?

毎度クソ企画ばかりをお届している『ろくでもない夜』、今回はフルマラソン走り幅跳びが行われようとしているのである。とは言っても、18日は『はねるのトびら』の収録日で、収録が深夜に及んでしまうとライブの参加が遅れ、物理的にフルマラソンは不可能となる。雨が降っても難しい。ただ、それらの条件を潜り抜ければ…。

やりたくない気持ち半分、だけどやりたい気持ち半分なのは、フルマラソン走り幅跳びの記録はタイムではなく、『㎝』で表わされる。人生初のフルマラソンの記録が『㎝』というのは非常に魅力的だ。

体力作りをしておかないと。

こりゃ、ろくでもない夜になりそうだ。

2009年4月 7日 (火)

下北沢は夢の町

区切りのいいところまでの作業を済ませ、下北沢へ向かった。先輩の方が呑んでいるということなので。ワガママ後輩を笑顔で迎え入れてくれる。場所を3度も変え、芸人だらけで朝まで喋った喋ったお笑いの事。もうひたすら幸せな時間。

ボクのヒーローはビートルズでもなけりゃジョニー・デップでもない。ウケたスベッたで一喜一憂する人や、バカにされてヘラヘラ笑える人や、家族を持ちながらバイトをしながら人を笑わす事を辞めない人。お笑い人。先輩であろうと、後輩であろうと、作家さんであろうと、スタッフさんであろうと、売れていようとなかろうと、とにかくお笑い人であってくれる人がボクのヒーロー。会うと少し緊張する、そんな人達と肩を寄せ合って、チビチビと呑む酒が旨い。そして、そんな人達に対しては絶対に嘘はつきたくないし、ガッカリされたくない。

昨日は本当に多くの先輩から「西野はモノを作り続けなきゃいけない」と肩を叩かれ、いろんな事を思った。ボクにはたまたま『はねるのトびら』があるだけだ。飯を食えているのはそのおかげ。もちろんTVだってボクのやりたい事の一つだし、それでいいんだけれど、例えばボク主導で動いているもの、独演会だとか、コメディーの舞台だとか、KING KONG LIVEだとか、そういった舞台だけで飯が食えているかといえば、そうではない。舞台はいつも赤字だ。他の貯金をそこに充てているだけ。

そんなのわかっているけど、それでもボクは舞台は続けなきゃいけないと思う。いつか成し遂げたい事がある。今は舞台の上にTVというものが位置しているが、その2つはそもそも全然違う文化だから、切り離して単体で成立しても不思議じゃないはずだ。TVの子会社みたいな位置じゃなく、舞台は舞台で生きてもいいはずだ。やり方は必ずあるはず、それを見つけ出すまで、やっぱり舞台は続けなきゃいけない。

もう一つ思ったことがある。ボクはもうこういった場所で全部さらけ出す。芸人のルールじゃ隠さなきゃいけないところだけど、そんなの知ったこっちゃない。ボクが子供の頃から、そのルールだったから、少し飽きた。自分の人生を使って、この芸人がどうなるかを知りたい。そこに興味がある。

そのかわり自伝は出さない。今まで自伝を出された芸人さんを本当に尊敬しているからこそ、その方法はとらない。まぁ、出せる程の人生を送っていないというのもあるが。舘野さんや、袖山さんに頼まれても出さない。ボクの場合、少し良く見せようと嘘を書いちゃいそうだし。『自伝』という響きが嫌いなのもある。

それなら最初から嘘をつく。「流れ星は星空コーディネーターが動かしているのだ」と言う。フィクションを作る。フィクションであろと、その作品に自分の人生というのはどこかに必ず投影されているはず。人様にお見せするボクの人生なんてそれぐらいでいい。

たくさん嘘を作って、いつかそれを成立させたい。

大量にモノを捨てて部屋をずいぶん片付けた。しばらく我が家のリビングは『ダイヤル38』の稽古場となる。今日は糞ダルマを家に呼んで、劇中の音楽を全て決めた。

2009年4月 6日 (月)

先輩カッチョブー

ピンマイクを外しながら「ブラコングアワー以来やったなぁ」とブラックマヨネーズ小杉さん。

今度ある『キンコンヒルズゴールデン2時間SP』の収録。メイン企画は卓球で、世界選手権前の福原愛さんに来てもらって、テレビ東京アナウンサーの皆さんやAKB48の皆さんや山崎邦正さんやFUJIWARAさんや宮川大輔さんやザブングルさんやカラテカ矢部さんやキングコブコメディさんやオードリーさんやドキドキキャンプさんや、その他にも本当に多くの方のお力をお借りして先日、無事収録を終えた。

今日はその合間合間に流れ、「箸休め企画」とまで言われた、運動オンチによる糞祭典『ダメダメモンスターズ』の収録。ボクも梶原もスタッフさんも大好きな企画。不摂生の塊をお腹にブラ下げた方々が、飛んだり跳ねたり走ったり簡単な怪我をしたり、とにかく笑いに笑った。芸人で参加していただいたのが、ブラックマヨネーズさんとフットボールアワーさん。大阪のbaseよしもと時代からの先輩。一年目のボクがいつも舞台袖から見ていた憧れの先輩。

単独ライブというのをやらせてもらえるようになる少し前、このお二組とキングコングでやったライブが『ブラコングアワー』。タイトルからお察しの通り、なかなか肩の力が抜けたライブ。とはいえ、まだまだNSC生かそこらだったボクにしてみれば、ブラックマヨネーズさんとフットボールアワーさんと話すのにビクビクで、顔色を窺いながら打ち合わせをしていたのが懐かしい。

収録終りの小杉さんのその一言がキッカケで、皆それぞれに思い出話に花が咲かせた。ライブ途中に挟まったミニ企画までほじくり出して、笑った笑った。『ブラコングアワー』をやっていたあの時、この3組でゴールデンの全国ネットに映る未来を誰が想像しただろう?『ブラコングアワー』の打ち上げで酔っぱらった先輩がとても甘酸っぱい言葉を発して、今でもそのシーンは鮮明に覚えている。もちろん内緒。

頑張って続けていりゃ、いい事あるもんだ。あの頃のbaseよしもとを一緒に過ごした面々と、こうやってTVで一緒になった時には、やっぱり感慨深くもなる。同窓会の帰り道はきっとこんな感じなんだろうな。また一緒になりたいな。それまで頑張ろう。

今夜はスピードワゴンの小沢さんから呑みの誘いの電話があった。だけれど制作中のモノがあって、嘘をつくのは面倒くさいから、もう正直に「本当すみません!今、モノ作ってまして、区切りのいいところまでいったら、こちらから電話させてもらいますので、そこから参加してもいいですか?」とワガママの限りを言った。最低の後輩だけれど、このまま呑んでも作業の事が気になって先輩方の話が耳に入りそうになかったから。小沢さんは「ギャハハ!いいよ~」と笑っていた。優しい。ボクの先輩は皆いつだってイチイチ優しい。このブログもそろそろ切り上げて、とっとと作業に目処をつけて、今夜は先輩と呑みに行こう。

あ、そうそう。6月1日に『ろくでもない唄』が決まったようです。そいつも楽しみ。

皆さん、旨い酒を呑んで下さい。

2009年4月 5日 (日)

桜の季節に種をまく

皆で花見をした昨日。「写真撮って」と子供らがやって来た。普段なら絶対に写真を撮っているところだけれど、花見客は他にもたくさんいて、一人を認めてしまうと限がなく、同席している連中や、隣で静かに花見を楽しんでいる爺ちゃん婆ちゃんに迷惑がかかってしまうからお断りした。代わりと言っちゃなんだが、席を外して10分ぐらい子供らと追いかけっこして遊んだ。

席に戻ってきて、皆とワイワイしていたら、再び子供らがやってきてボールを投げてきたり、からかってきたり…。その様はやっぱり可愛いのだけれど、やっぱり隣近所に迷惑がかかってしまって、それでも子供に悪気があるわけではなく…気になったのは遠くからそれをニコニコと笑い、止める事をしないその子供の母親の存在。ほどなくして1人の子供がシャッターを切ろうとしたから、ボクの周りにいた芸人がそれを止めると「母ちゃんに頼まれた」と言った。しかたなしに、その芸人がその子供の母親のところに事情を説明に行けば、「子供がやったことなので知りません」と返された。

少し雰囲気が悪くなったので、再び席を外して子供らと遊んでいたら、母親が「写真撮っていいですか?」とやって来た。「他の方に迷惑がかかるので今回はすみません」とお断りしたら、「他の人にバレなきゃいいですか?」という言葉が返ってきて驚いた。「…そういう問題じゃなくて、今回は本当にすみません」と頭を下げたら、その様を写真を撮ろうとカメラを構えられたから、母親からカメラを取り上げて遠くに放りなげたら、「酔ってるんですかっ!」とその母親から滝のようにキレられた。さっきまで一緒に遊んでいた子供らからも怒られた。「お前たちの母ちゃんが約束をやぶったんだよ」と教えたが聞いてもらえず。なんだか、すみません。

それでも花見は楽しかった。芸人、番組スタッフさん、そして普段お世話になっているお店の店長さんや、『ろくでもない夜』でお世話になっている新宿ロフトプラスワンのスタッフさんも急きょ駆けつけてくれて、アレコレ話してやんやと呑んだ。スタッフさんは女性だったけれど、それを除けば野郎ばかり。皆、こぞってモテない。あいかわらず遊びみたいな仕事の話に逃げる。堅苦しいものではなく、「次は〇〇しようぜ」「こんなライブしようぜ」といったもの。「遊び」というと語弊あるかもしれないが、決して手を抜いたものではなく、全力の遊び。

そんな全力の遊びの一つ『日本列島ドンガラガッシャン大作戦 第2弾』の作戦会議が本日行われた。会議室にこもって大人4人がピヨピヨと意見を交換する。作品というのは、机の上で出来たモノがそのまま世の中に出ているわけではなく、そこには演者さんの意見だったり、スタッフさんの反応だったり、漫才だったらお客さんの反応だったりを受けて手直しを繰り返してようやく世に出ています。なので、決してボク1人で作っているものではありません。

特に今回は新たなジャンルに挑戦しているので、今までの経験がないぶん、もう耳をちぎって渡すぐらいの勢いで、スタッフさんの意見を聞きます。反応を見ます。そして家に持ち帰って作り直し。今日も正直な反応を頂き、去年の12月(Dr.インクの星空キネマ制作終了と同時)から作っていたモノの9割ぐらいをブッ壊されまして、また作り直し。だけれど、それはとても正しい事で、とにもかくにもボクは「タレントが作りました」という触れ込みだけの内容の作品は反吐が出るくらい嫌いで、やるからにはその道の方々に敬意を払わなければいけないし、ここでいうところの『敬意』は、発言とかそういう事じゃなくて、やはりちゃんと向き合って作った内容をその道の方々に見せるしかないと思うわけです。「タレントがなんぼのもんじゃい」という気持ちはありますが、ボクもタレント。なので作品で示すしかありえないと思っています。

この調子で、作っては壊し、作っては壊し、を続けていくと、完成までは少し時間がかかりそうですが、必ず作りあげて皆様のところへお届する事を約束します。今夜もトンチンカンチン頑張りますので、しばしお待ちを。

2009年4月 4日 (土)

小さな6つのお話

神保町花月で舞台をやる場合は、劇場ホームページに載せる公演の「あらすじ」をお願いされるわけだが、「なるほど今回は、こんなお話なのね…」という所も劇中で楽しんでもらいたいので、事前に話の入口をバラしてしまうこの「あらすじ」というのがボクはどうも苦手。まぁ、人それぞれ、公演によりけりで、あった方がいい場合もあるかもしれないし、「西野はお客さんに不親切だ」と言われればそれまでなんだけれど、ボクがお客なら、なるべくバラして欲しくなかったりもするもんで、ボクの公演の時は劇場ホームページの「あらすじ」は書かず、そこはいつも適当な言葉で埋めさせてもらっています。

それでは今回の『ダイヤル38』は一体どんな舞台になるのか?何の情報も無しにすでにチケットを手に入れられた方、ありがとうございます。今現在、おっかなびっくりな、怖いもの見たさ、の部分が少なからずあるのではないでしょうか?それは本当にすみません。余計な心配はおかけしたくありません。とは言え、やっぱり「あらすじ」は言えません。だけれど、事前に知ってもらっていようが、知らなかろうが、どちらも差支えない情報であればお伝えする事はできます。

今回の舞台は大きく分けると6本のお話で構成されています。ラインナップは次のとおり。

0:『poem』(プロローグ。これはお話ではございません)

1:『Message in a Bottle』

2:『コドモゴゴロヲサガセドモ』

3:『Painting song』

4:『亀田平八郎の叫ぶ理由』

5:『Panic apartment』

6:『Dial38』

の、6本です。ジャンルはもちろん生活の何の役にも立たないコメディーです。ですが、今までの『日の出アパートの青春』『ドーナツ博士とGO!GO!ピクニック』『グッド・コマーシャル!』と違って、腹を抱えて声を出してゲラゲラと笑うモノではございません。自分の心の中だけでクスッと笑う程度のものです。脚本を書いている途中で何でも目の前のおかずに飛びつきそうになりましたが、そういうコンセプトの下でやっているので、わざとらしいくだりは全部カット。こういった面白がり方はいかがですか?、といった感じのコメディーを今回は。

『亀田平八郎の叫ぶ理由』なんて最たる例で、オチを最初に言っちゃっています。推理モノのドラマで犯人を最初にバラした上で、この犯人がどのようにして今回の犯行のトリックを遂行させたのか?という見せ方はあります。ただ、お笑いでオチを最初に言ってしまうと、もちろんですが、笑えません。ただ、皆さんにオチを知ってもらった上で、「これがアソコにどう向かうのだ?」という見てもらい方も、ボクの中では「面白い」に入っておりまして、そういうコメディーもいかが?かと。『亀田平八郎の叫ぶ理由』はそういった作りになっております。

少し喋りすぎてしまいました。『ダイヤル38』について話せるのは、それぐらいです。あ、あとボク1人しか出ないという事です。ちょっぴり大人なコメディーですが、されどコメディーですから肩の力を抜いて観に来ていただいて、別に声を出さなくてもいいですから、内心でクスッと笑っていただければ、幸いです。

まぁ、今までの貯金でしょう、ありがたいことにすでに全公演完売の知らせを聞きました。そして、あたりまえのように会社からは追加公演の依頼を受けましたが、これに関して言わせて欲しいのが、チケットが取れなかった人を放ったらかしておくつもりはありませんが、やっぱりボクはチケット発売5分前に携帯電話を握りしめていた人を大切にしたい気持はあります。なのでボクは会社には「追加公演はナシ」と伝えました。そもそも大々的に広めたいお話でもありませんし、『グッド・コマーシャル!』などを見てくれた人に対してのお話だったりもしますし。なので、ワガママをお許し下さい。本当にごめんなさい。

公演までちょうど一ヶ月となりました。関係者の皆様、しばらくお誘いの参加率がグンッと下がりますが、ご了承下さい。神保町花月でお逢いしましょう。

2009年4月 3日 (金)

青い春

作品には羽が生えていて、どこにだって飛んでゆける。そして色んな人とボクを繋いでくれる。作品の繋がりを感じた春の日。

ボクの兄ちゃんは松本零士さんのファンで、我が家には『銀河鉄道999』全巻が並んでいた。姉ちゃんは松本大洋さんのファン。同じように松本大洋さんの作品も家に並んでいた。

クラスの皆が自由帳に悟空を描いていた時、皆と違うモノを描いて目立とうとして、ボクは松本大洋さんの漫画『鉄コン筋クリート』を姉ちゃんから借りて、そに登場するキャラクター、クロとシロを自由帳に描いていた。(間違ってもボクの職業は『絵描き』ではないという事を承知の上で…)当時のそんなこともあって、ボクの絵は松本大洋さんの影響を多分に受けている。遊びとは言え、ボクの絵の入口はそこだからだ。

順番が少しおかしいが、『鉄コン筋クリート』をちゃんと読んだのは、自由帳にクロとシロを描いた後。最初は絵のカッコ良さに目がいっていたのだ。そして、よくよく読み進めていくウチにお話に完全にハマってしまって、そこから『花男』や『ピンポン』や、他の作品を買い集めた。思春期を松本大洋さんで過ごさせてもらったのだ。

今日、その松本大洋さんからお手紙が届いた。

もちろんご本人との面識はなく、ただただ驚くボク。開けてみると、『Dr.インクの星空キネマ』の感想が直筆で書かれていた。作って良かった、と思える優しい言葉が並んでいた。昨晩、ラーメンズさんの舞台を観終わった後、幻冬舎の舘野さんと袖山さんと呑んでいた席で、「ボク、『繋がりたい』と思う人と繋がるんです」という言葉を発し、その翌日の事だったので、痛々しいが、「やっぱり繋がった」という気持ちもどこかにあった。

ボクに影響を与えてくれた人というのは、何もお笑いの人ばかりではない。劇作家もいれば、音楽家もいれば、映画監督だっている。そういう人達が、自分の作品を見てくれ始めた。思春期真っただ中のボクがこの事実を知ったらどう思うだろうか?

手紙の一番下には『Dr.インクの星空キネマ』に出てくるマルタ・サンポーニャが松本大洋さんタッチで描かれており、最後の一文にはこう書かれてあった。

『またいつか、西野亮廣氏の作品と出会える日を楽しみにしております。 松本大洋』

こんなに励みになる言葉があるだろうか。しっかりと胸に刻んでおこうと思う。そして次の作品を作る。皆がひっくり返るような作品。

夜、布団にもぐって『鉄コン筋クリート』に胸躍らせている思春期のボクに、そっと耳打ちしたい春の日の出来事。

松本大洋さん、どうもありがとうございました。

2009年4月 2日 (木)

さて、いよいよ

本当ならばオフのはずであったが、『はねるのトびら』の告知の為、急遽『笑っていいとも』に出演する事に。これには少々のゴタゴタがあり、キングコングの楽屋には『はねるのトびら』のプロデューサーやら、チーフマネージャーやらスタッフさんがたくさんで、なかなか殺伐とした雰囲気。そこは梶原に任せて、ボクは逃げるようにタモリさんのところに遊びにいく。久しぶりに会う先輩方とキャッキャとハシャぐ。張らなければほとんど声が出ない状態の喉を案じていただき、「今日は無理をするなよ」と先輩方。なんと素晴らしい方々に囲まれているのだ、と感動を押し殺すのでボクは必死。名前を呼ばれ、ステージに出ていく。

久しぶりの客席を見渡していると、いきなりタモリさんに後ろからもの凄い力で押され、地面にズッコケる。「何すんねんっ!」と叫び立ち上がれば、「そんなに強くは押してない」とタモリさん。目立つ為にワザと大きくコケやがった、という話になり、爆笑問題太田さんに「欲張りだね~」と言われ、「違うっ!ホントに強く押されたんですっ!」と叫び弁解していれば、後ろから凄い力で首を絞めてくるタモリさん。「殺す気かっ!」と叫び、手を振り払うと、つけていたピンマイクがぶっ飛ぶ。目立つ為にワザとピンマイクを外しやがった、という話になり、ジュニアさんに「欲張りやな~」と言われ、「違うっ!違うっ!」と叫ぶ。コーナーで使用した叶姉妹さんの超高級ハンコを手渡され、MCのDAIGOさんに「そのハンコの押し心地を面白く言って下さい」という歴史的なキラーパスが飛んできて、あたりまえのように答えられず、地獄的にスベり、また叫ぶ。

ようやくCMに入ったらば、声がまったく出なくなっている。「今日は無理をするなよ」なんて口だけで、結果ニヤニヤと笑う先輩方。そういや、この感じがボクの好きな『笑っていいとも』だ。これを毎週のように経験できていたのかと思うと、幸せな時間であったなぁ~、とつくづく。エンディングでしっかりと『はねるのトびら』の告知をして、ようやく喉を休められる。

小林さんに誘っていただき、夜は幻冬舎の方とラーメンズさんの舞台を観にいくことになった。今は家を出る少し前。一体どんな内容なんだろう、と胸躍る。舞台が始まる前は股間辺りがくすぐったくなって、たまらなく幸せな気持ちになる。あぁ、楽しみ。

ちゃんと刺激を受けて、5月の舞台に繋げよう。良い事や嫌な事は誰しも同じだけ勝手にやって来るけれど、それ以外に、良い事というは自分で捕まえにいく事ができる。自分で網を張って、とっ捕まえる。その網が今回のボクでいうところの5月の舞台です。

今日は『ダイヤル38』のチケットの発売日。

いよいよ始まります。よろしくお願いします。

チケットよしもと

2009年4月 1日 (水)

あなたはボクの刀鍛冶

声の方はどうにかこうにか踏ん張ってくれて、無事にロケを終える。ゴールデンの特番という事もあり、演者さんもセットも豪華。それだけでも楽しいのに、お客さんも400人位いて(長丁場の収録にお付き合いいただいてありがとうございました)、お祭り騒ぎ。空き時間は大橋アナと大竹アナと卓球対決。大人気なさ爆発で、相手が女の子であろうと容赦しない。点数を決める度に「イェーイ!」とか言っちゃって、それに対し笑顔で相手してくれている大人なお二人を見て、途中で我に返り恥ずかしくなる。そんなこんなで再び収録に戻る。とにもかくにも楽しい現場。TVって楽しいなぁ、と改めて。というより、このスタッフさんとのTVが楽しいのだ。

ボクの場合、TVを楽しむ為には他も充実させていなければならない。『ダイヤル38』まで約1ヶ月と迫った。脚本は書き上げて寝かしておいたので、書いている時よりも少し冷めた目でそろそろ開いて、見ようかと思う。夜中に書いたラブレターを、翌朝見直すような感覚に近いかもしれない。盛り上がって行き過ぎた箇所をカットするのだ。

そして、そろそろ稽古に入ろうかと。1人だけにいつでも始めれるし、いつでも止めれる分、常に紐を結んでおかないとズルズルといってしまいかねない。これはこれで大変だ。人に走らされている方が幾分ラクである。どうひっくり返ろうと、一ヶ月後は確実にやってくる。それを思うとドキドキが止まない。楽しみだ。

自分の行動の中で少し変な部分を見つけた。作品というものは世に出てしまえば、もう修正が効かないから、ボクは世に出す前に近しい人に先に見せるようにしている。裸の王様のように持ち上げられて気がついていない状態になるのは嫌なので、ボクに対してハッキリと意見してくれる年上の方に見せるようにしている。その時は完成形見せるのではなく、その一歩も二歩も手前の状態のモノ。そこで意見をもらう。「アソコが気になったなぁ~」と指摘された部分が、自分も気になりながら提出した部分だと無償に嬉しくなる。そもそも気になっていたのなら提出前に直しておけよ、という話なのだが、いつも直さずに提出して、「アソコを指摘してくれ」と思っている。

この行動の意味がよく分からない。決して相手を試しているわけでもない。だけれど、「この間違いに気づいて」と思って、気づいてくれた時に、「そうそう!ね、そうでしょ!?」と言う。相手からすれば意味不明のこの行動、自分でもよく分からないから説明ができない。だけれど、とにかく確信犯で残した粗を見つけてもらった時に、キチンと自分を見てくれているような、そんな気持ちになる。なんだコレ?

とにもかくにも、作品を世に出す前にはボッコボコに殴って欲しい。叩いて欲しい。そんなので折れる程、軟な心臓ではないし、その時にはその相手に対して感謝の気持ちしかないドMのボクだから。そして最終的に、その相手がグゥの音も出ない状態に作品を持っていって、それから世に出したい。

そんな日本列島ドンガラガッシャン大作戦第2弾、今年中になんとかしたいな。

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