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2009/07/ 8

カチカチ頭をブッ飛ばせ

昨晩の打ち上げは、『第39回 西野亮廣独演会in富山』で起こった事件の一部始終をおさえておいたビデオカメラの映像を見ながら、大いに盛り上がった。独演会がいつかDVDになることがあるなら、間違いなく特典映像行きとなる本番前のピリついた楽屋風景。トラブル対処の生々しい声が飛び交っているのである。それらは笑い飛ばすことで昇華させたい。そして今回の一件においてのお客さんの感動的なエピソードも聞いた。それも交えて特典映像に。実に男らしいお客さんがいたもんだ。ありがとう。

「ピンチはチャンス」とはよく言ったもので、プラスであろうとマイナスであろうと、その針が振りきっている時というのは、ワンアイデアで大きく化ける可能性を秘めている。今回であれば、その一部始終を映像に残すということ。いつか笑い飛ばすには十分すぎる素材だ。自分の身を救うのも、自分の身の回りを楽しくするのもユーモア。物事を受け止める時に「面白がれる」というユーモアがある人とない人では雲泥の違い。

5年前の自由が丘のBarで、タモリさんと「子供の頃にドキドキさせてくれる絵本がなかった」という事を話し合った。「それならば作ろう」という事で、『Dr.インクの星空キネマ』に繋がるんだけど、そもそも、どうして子供の頃にドキドキさせてくれるような絵本がなかったのか?考えられる可能性は次の2つ。「世の中にドキドキさせてくれる絵本がない」「ドキドキさせてくれる絵本はちゃんとあったけれど、間にいる大人がボク達の手元にくる前に自分の判断で止めていた」。後者だと思う。

人生経験を積んでいく上で、自分の『ものさし』にやけに自信をつけてしまって、「子供はコレが好き」「コレは子供向けじゃない」という判断を簡単にしてしまうようになったのだと。当時のボク達の手元にきていた絵本は、大人が「コレは子供向き」という判断を下したモノばかりだったのではないか?「大人に何がわかる?」というのがタモリさんとボクが出した結論。人生経験というのは時に判断を鈍らせる。大袈裟でも何でもなくて、例えば『Dr.インクの星空キネマ』を「この作品は白黒で色がないから子供向けじゃない」という判断をしてしまっている大人が絶対にいるはず。台風の日に激しく揺れている電線を見てワクワクしたり、停電で真っ暗になってしまった家にドキドキしたり、ボク達がもともと持ち合わせていた「面白がれる」という感覚からなるべく離れたくないものだ。

芸人の見方に対しても思う。やけに「人として」を芸人に求めるがちだが、そもそも芸人というのは人になり損ねた生き物。昔に比べて社会的地位が少し上がってしまったから、分かりづらくなったのかも。だけど、芸人に「人」を求めるのは、ゾウの鼻を短く切っちゃうようなもの。あの人は、肺がんの記者会見でタバコを吸っていた。「面白がって下さいよ」というメッセージでしょう。

いつまでも面白がれる人間でありたいもんです。

第40回 西野亮廣独演会 大阪公演