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2009/08/11

汗ばんだTシャツに膨らむ夢と股間

ヘトヘトである。とはいうものの、テメェが趣味の延長で勝手にやっているライブなので、その責任は完全に自分にあるのだが。磁石のようにベッドから離れない身体、老婆のような声。原因は連日のライブ。

『ろくでもない唄』と『真夏のときめき☆歌謡ショー』が終わった。いずれも、昼間は普通にキングコングとしての仕事があるもんだから、ずっと動きっぱなし、叫びっぱなしの2日間だった。

『ろくでもない唄』は楽しい。芸人さんが真剣に遊んでいる場面というのもなかなか珍しく、出番前のピリついた芸人の姿を見て、やっぱり微笑ましくなる。ツッコミどころ満載なのだ。ライブの最後は暴動のようになった。興奮した房野くんは歯グキから血を流していた。ボクと同じようにアザをたくさん作った人も少なくないはず。

会場にはお父さんに肩車された子供の姿もあったし、この上なくパンキッシュな風貌の女の子は「NHKの食堂で働いている」と言うし、暴れちらしていた男の子は「大阪から来た」と言う。とにかくお客さんが愛おしくてたまらなかった。本当は抱きついて押し倒したかったけど、きっとそれはいけない事だから我慢した。

『真夏のときめき☆歌謡ショー』は前日とうって変わって、平和な時間が流れていた。が、刺激的。堤下(先輩)と互いに1時間ずつ受け持った。出番順はジャンケンで決めた。ボクは負けたから後になって、最初の1時間は客として楽しませてもらった。

そしてやってきたボクの出番。いろいろな事をお客さんにぶつけた中で、このライブでは特別に『Dr.インクの星空キネマ』のサイドストーリーをお話させてもらった。『ヤクとヤヨイの千年物語』という仮タイトルがついたこのお話は、サイドストーリーとは名ばかりで、『Dr.インクの星空キネマ』を構成する上でなくてはならないお話。同作の第3部の続きを描いた、ハッピーエンドストーリー。お客さんは声を出して泣いていた。

「本にして」という声がたくさんあがったが、今は別の作品でボクの手は奪われていて、どうにもこうにも。それこそ、昨日書いた絵本作りの仲間がいれば、すぐにでも取り掛かりたいところだが。一緒に作ってくれる仲間を探すのは相当大変そうだ。熱量もそうだが、それ以前に、まず「描ける人」じゃなきゃいけないし。

声を出して泣いていたお客さんは5分後にはゲラゲラ笑って、まったくもって情緒不安定ライブとなった。最後は堤下(先輩)と2人でフザけ倒して終わった。そして酒呑んで倒れた。

例えばあなたが、仕事が思うようにいかなかったり、大切な人をなくしたり、イジメられたり、好きな子にフラれたり、そうやって肩を落としてボクのところにやってきた時に、それでもいつだって笑い飛ばせるように、ボクは毎日楽しいモノを作り続けていたいと思います。あなたがいつ来ても大丈夫なように、毎日。そうやって一緒にお爺ちゃんお婆ちゃんになりたい。

来週はとうとう独演会大阪公演。とにかく喉の調子を整えて、ちゃんと声を届けたい。

ボクは頑張ります。あなたも頑張って。

2009.08.19 京橋花月 『第40回 西野亮廣独演会 大阪公演』