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2010/02/10

東京

同じく旧車マニアの秋山竜次から聞いた“冬場のエンジンのかけ方”を実践して、今朝は一発でエンジンがかかった我がポンコツ愛車ムスタング。久しぶりにやってきた暖かい朝の後押しもあって。

『キングコングのあるコトないコト』の現場までムスタングを走らせる。想うのは、番組プロデューサーが車を買い替えるかどうか。前回の収録の合間に、「ひけらかすような高級車に乗ってちゃダメだ」と熱弁し、ついには「バカみたいな旧車を買おうかなあ」という言葉を洩らすところまでもっていったのだ。それっぽい理由を述べてプロデューサーの説得にあたったが、本当は完全にボクの勝手。ただ、収録現場の駐車場に窓にスモークを貼った似たような車が並んでいるのを見るとガッカリするから、というだけの理由なのだ。

このまま順調にいけば夏には収録現場でコルベットにお逢いできるはず。今日も引き続き説得にあたろう、とムスタングを走らせた。その道中。携帯のメールが鳴り、車を止めてチェックする。「なかなか迎えに来ないので、もうタクシーに乗りました!」と、本日ゲストのNONSTYLEの石田から。

そんな約束をしたっけ、と昨晩のメールの記録を探ってみたが、ない。「そんな約束してないぞ」と返信したらば、「家が近所なんやから、だいたい分かるやろ!」と理不尽にキレられる。が、これはしかたがない事なのだ。出会った頃から今も尚、奴は頭がイカれているのだ。

収録では、NONSTYLEが喋る喋る。彼等とは本当に古い付き合い。彼等はNSC生じゃなかったので吉本に知り合いがいなかったし、ボクらはボクらで先輩芸人の輪の中に放り込まれてまだ馴染めなかった頃で、互いにポツンと取り残されていて、そして気がつけば肩を寄せ合うように一緒にいた。

東京でNONSTYLEと仕事を一緒にする時は、いつもその頃の事を思い出す。感慨深いものがあるのだ。

昨晩、『はねるのトびら』のADちゃんから電話があった。こんな時間に珍しい、と電話に出たら、「お別れ会をしているので、来てください」とのこと。演者やスタッフさんのお弁当の手配や身の周りの事を世話してくださったスタッフさんが、この春、番組を抜けられるのだ。急いで呑み屋に向かうと、ADちゃんはすでにベロベロで、軽く絡み酒に近い状態。そちらには適当に水を飲ませ、抜けられるスタッフさんに「お世話になりました」と頭を下げ、仕事を残してきたので、一杯だけ呑んで歩いて帰った。

そして今晩も酒を呑む予定が入っている(もともと昨日は入っていなかった)。

ライブの手伝いをしてくれていたスタッフさんが一人、田舎に帰ってしまうのだ。田舎へ帰る理由もまだ知らない。だから今夜、呑み席を設けて話を聞くことにした。だけど帰ることはもう決まっているらしい。とても寂しい。

共に大阪から出てきて、一緒に汗を流せることもあれば、東京を後にする人を見届けなきゃいけないこともある。東京は、何だかよく分からないまま集まってきた人たちを、毎日毎日ふるいにかける。ずっと一緒に残れれば嬉しいけど、皆がそうはいかない。なんとかできないかな、といつも思う。少なくとも自分の半径何メートルかは拾えるようでありたい。その力は、たとえば、経済力だったりするんだろうなあ。今夜はぼんやりと考える。

東京にいるのだ。

2010.2.22(月) 仙台ジャンクボックス 『第44回 西野亮廣独演会 仙台公演』