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2010/03/16

なんて素晴らしい世界

『笑いがいちばん』に出させていただきました。ボクの憧れの漫才師、昭和のいるこいる師匠との共演。ワガママを聞いてくださったNHKさんと、のいるこいる師匠に感謝。

各々のコンビの漫才を披露した後、最後に4人で即興漫才をすることに。そして最後は、こいる師匠の頭を全力で叩いた。カメラが止まってから、こいる師匠から「ありがとう」という言葉をいただく。そして帰り際、スタッフさんを通じて、もう一度その言葉をいただいた。「叩いてくれて、ありがとう」

『はねるのトびら』に来ていただいた加藤茶さんや、志村けんさん、明石家さんまさんにも、収録後にその言葉をいただいた。

頭を叩いて突っ込んだのは、半分は場の流れ、もう半分は確信犯的に最初から狙っていた部分もある。決して頭を叩くことだけが正解だとは思わないけれど、自分自身、若手芸人が師匠に気を使いまくって進行していくお笑いはあまり観たくないし、ヒヤヒヤする要素のあるTV番組が子供の頃好きだったのを思い出して。

世間様からの信用度がまだまだ薄いボクのような若輩者が、大先輩の頭を叩いた時のリスクなんて容易に想像できる。「生意気だ」と、TVの前の半分ぐらいの人には気にいってもらえない行為だと思う。そりゃそうだ、しかたがない。本来は、社会人としてやっちゃいけないことだもの。

だけど、ご本人から「ありがとう」という言葉が聞けたら、もう全部我慢しようと思える。そして、それは何も大先輩に限ったことではない。AGEAGEライブという吉本の若手芸人が出るライブのMCを月に一度させていただく。舞台上のボクは、周りの芸人さんに「真面目にやろう」と呼びかける。その呼びかけを破って、周りの芸人さんはとにかくフザける。たまに劇場を出たときにお客さんから「なんで芸人なのに、『真面目にやろう』とするんですか?」と言われる。

もちろん、そう言われることが正解だと思うけれど、どこか、心のどこかでタメ息が漏れる。そんな時、一緒に舞台に立った芸人さんから「ありがとう」と言ってもらえると、ボクはとても救われる。きっと、その関係でいいんだ。ね? いかりやサン。

今日は仕事の合間に打ち合わせが2件あった。一つは4月末に情報解禁となる『日本列島ドンガラガッシャン大作戦第3弾』のこと。残りの一つはチーフマネージャーのカミガソ君と今後のことをあれやこれやと。

おそらく今年の下半期は、ボクの今までの芸人人生の中で、もっとも(ちゃんと)忙しい期間になると思う。カミガソ君とは「あと、やらなくちゃいけないことはなんだろう?」という話になった。考えたけれど、きっと“やらなくちゃいけないこと”は、種類でいえば、もうやっている。

“やらなくちゃいけないこと”は、今やっていることをやり切ることだ。うん、そうだ。

石田に電話をした。一人芝居『ダイヤル38』のことで。「話が延び延びになるのだけは避けよう」ということに。そして、ちょうどそのタイミングで三谷幸喜さんからメールが入る。「『なにわバタフライ』、観に来ませんか?」

こちらも一人芝居。まるで、会話を盗み聞きされていたようだ。このタイミングで一人芝居のお誘いとは、偶然か、確信犯か。とにもかくにも楽しみだ。三谷さんの舞台は『グッドナイト・スリイプタイト』以来。嗚呼、すでにドキドキしてきた。

三谷幸喜さんと、後藤ひろひとマンは、舞台の都度お誘いをいただく。いつもとても優しい。早く小説が完成しないだろうか。小説を書き始める時に相談した、このお二人に、ボクの作ったモノを見せたくてたまらない。そして「ありがとうございます」と言おう。いつも、魔法のような時間をくれる。

憧れとは裏腹に、毎日はチョコットしか進まないけれど、同じようにクソ重たいペダルをヒーヒー言いながらこいでいる人を見ると頑張れるし、なにより、その苦労が共感できて笑っちゃう。そして、そんな人が少なくなかったりする。

なんて素晴らしい世界だろう。

2010.4.25 『熱男』 出演:ゴリ(ガレッジセール) 西野亮廣(キングコング) 尾形貴弘(パンサ―)