2010/03/ 3
ついに!
全ては一昨日の雨のせいだ。
いつものようにジョギングウェアに着替えて外に出てみると、雨が降っていた。この中で1時間走るのは厳しいなあ、と部屋に引き返そうかとも考えたが、前日の酒を抜くためにも汗は流しておきたいところ。ボクはマンションの駐車場の隅にある非常階段へ向かった。
14階まである非常階段をかけ上る。ここなら雨に濡れる心配もなく汗を流せる。一回上っただけで足が少し張ったが、体力には自信がある。まだいける、まだまだいける、と結局10本のダッシュを試みた。
そして次の日、つまり昨日。朝、目覚めると、笑ってしまうぐらいの筋肉痛。近年、経験したことのない痛みだ。おそらく、マラソンで使う筋肉とは違う箇所。立ちあがるのも面倒なくらいの筋肉痛だったけれど、日課であるジョギングを休むわけにはいかない。
2月の最終日に描き上げた『Zip&Candy』の20枚目の原画を持って、幻冬舎まで走る。袖山さんに渡して、「わお!」という言葉をいただいてニンマリ。そして、筋肉痛をかばいながら、また走って帰る途中の中目黒駅前でダイナミックにズッコけた。
「あ。キングコングの西野がコケてる」という携帯電話で話すお姉さんの的確な実況を背中に受け、屈辱の中立ちあがり、恥ずかしいのでそそくさとその場を去る。
しばらく走って、足がとても痛いことに気がつく。左足首はグネり、右ヒザ小僧は血を流していたのだ。29歳にして、なんてこったい。そんなわけで今日は下半身がボロボロで、ろくでもない朝を迎えた。まともに歩けやしない。
それでも今日は良い日だ。『中目黒大転倒』の不幸を差っ引いても、良い日。タイトルに書いた『ついに!』の日なのだ。
5月に出る小説の原稿が今日ついに書き終った。いやいや、ずいぶん前に書き終えていたんだけれど、そこから編集者袖山さんの地獄の粘りが始まった。「のこった、のこった」と土俵際で粘られること数か月。雨の日も風の日も、微妙な修正を繰り返し、ついに今日、あの袖山さんを寄り切ったのだ。
いやあ、長かった。まあ、自分の文章力の至らなさがこの結果を招いたわけなんだけれど(あと袖山さんのしつこさ)、物語を面白くするために使った時間なので、悪いもんじゃない。
これで入稿してゲラにして、専門の「校正さん」の最終チェックが入っておしまい。ようやく、ようやくボクのパソコンから巣立っていったのだ。
現在、山本さんに表紙のデザインも進めてもらっている。2ヶ月後には一冊の本になるのだ。ボクの処女小説。
我が子の誕生を待つ親の気持ちです。本ができあがれば、夜な夜な、ほっぺをスリスリするに違いないのだ。
もうすぐ生まれますよ。




