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2011年12月

2011年12月26日 (月)

はねるのトびらとアタシ

「はねるのトびら」が始まった時、僕はまだニキビが残る20歳で、大阪から単身乗り込んだこともあり、共演者(全員先輩)やスタッフとの関係も築けていなければ、舞台でMCの経験もありません。テレビの世界に目が回っているといった状況でした。

くわえて、総合演出からは、番組の真ん中に立つにあたって「西野は嫌われるコトを受け入れてください」と説明されます。それは、番組スタートまもなく身を持って知ることとなるわけですが、「なんで西野は汚れ役をしないんだ!」という世間様一人一人に立ち位置のシステムを説明するわけにもいきません。

世間は「お笑いブーム」の前夜で、まだまだ才能や実力のある先輩方が日の目を見ず、自分達が(大袈裟に言えば)仮想敵になっていくのも止められません。世間の見られ方とは裏腹に、それは芸人としてとても身動きの取りにくい状況で、手放しで「良いスタート」とは言い難いものがありました。

持ち前の「知るか」という逆ギレ精神と超プラス思考が唯一の救い。(ナイーブ梶原は見事に頭がパッカーンとなり、失踪してしまいましたが‥。苦労話はまたいつか‥)

しかし現実、とくにゴールデンタイムに昇格してからの「はねるのトびら」の運営は毎週苦労の連続で、なにせ「番組に大御所が一人もいない」という弱小チームですから、いろいろな力に振り回されることもしばしば。こればっかりはグッと堪えるしかありません。

こうして挙げていくと、番組の歴史は苦労ばっかり。まったく、もう。

だけど先日の「笑っていいとも」のエンディングで、「はねるのトびら 祝400回!2時間スペシャル」の告知パネルを持っている時、「やっぱりこの番組は、なんとしてでも続けなきゃいけないなあ」と強く思ったのです。パネルには19時から始まる番組に、全身タイツの芸人が30人近く並んでおりました。

まだまだやらねば、背負わなければ。「はねるのトびら」の収録は昨日で年内分の全てを撮り終えました。あとは放送を待つのみ。

申し訳ありませんが、グルメもなければ、かわいいペットや旅情報、明日に役立つマメ知識‥その何一つご提供できておりません。そこにあるのは、ウケてスベって笑って泣いて‥そんなどうでもいいようなことです。だけど、そんなどうでもいいようなことにメロメロに恋しちゃった人達が、恥を捨てて、「楽しくなければテレビじゃないじゃん」と、大きな大きな声でみっともなく叫んでおります。

それは、僕がチビの頃に憧れたテレビでした。

12月28日(水)夜6時~「はねるのトびら 今年の顔大集合3時間スペシャル」お楽しみに!

http://www.fujitv.co.jp/hanetobi/index2.html

2011年12月12日 (月)

忘れらんねえよ

昔付き合っていた彼女から数年ぶりに電話があって、「結婚することになったヨ」と聞かされた夜、「おめでとう。本当によかったね」と言葉では彼女の門出を祝ったけれど、電話を切った直後に彼女の顔を想像してパンツの中に手が伸びていました。だらしなく、情けなかったです。

独身の僕は仕事仕事仕事。とは言っても、自分が企画した仕事の打率は2割程度。空振りに終わることがほとんどで、隣の芝の青さが増す一方。理論武装をしてみても、他人や時代のせいにしてみても、この状況から抜け出せるハズがなく、やはり、ジタバタするほかありません。これといった親孝行もできないまま、少しでも手を緩めると溺れそうな毎日です。

そんな毎日を、そのまま歌ってくれる、「忘れらんねえよ」というヘンテコな名前のバンドがいます。今年の僕らの全国ツアー「KING KONG LIVE 2011」の音楽を全て担当してくれた近年稀に見るヘッポコのロックンロールバンドです。

見た目はダサイし、ライブMCではお客から野次られるし、歌詞の内容といえば「‥俺がその気になれば、彼女のブログのURL探すなんて、わけねえよ!」と謎の脅し文句で、ヘタレぶりを露呈する始末。その攻撃は誰にもダメージを与えられておりません。

打ち上げの席で、「サイコーの新曲ができたんすよっ!聴いて下さい!」とボーカルの柴田さん。ギター片手に突然歌い出すも、酒が回って、ろれつが回らず、コードは覚えてないわで演奏途中で断念。場をシラけさせた本人は「すんません、すんません」と肩をすぼめてビールを舐め、そして爆睡。人としては絶対的に終わっているスットコドッコイ。

それでも、「忘れらんねえよ」の“みっともなさ”には男としての心当たりがあります。

良い格好をしようと背伸びをしてしまう自分、女の子のことがメチャメチャ好きな自分、夜はシコシコばっかりしてしまう自分、ブザマは承知でも、やりたいことは今も諦めらめきれない自分。

「忘れらんねえよ」は、そんな毎日を肯定するかのように、いつも半泣きで叫んでくれるので、僕は胸が熱くなって、気がついたら鼻水がジュルジュルと出ています。

僕の大好きなバンドです。

こういうバンドがキチンと世に出て欲しいと心から願っております。

セカンドへたれシングル「僕らチェンジザワールド」が12月21日に発売されるそうな。今年一番みっともなくて、今年一番泣ける歌です。是非。


YouTube: 【PV】僕らチェンジザワールド - 忘れらんねえよ


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